内容説明
「嘘つきは泥棒のはじまり」と言われるが、我々の暮らしから嘘をなくすことなどできない。多くの嘘は、様々な人間関係において余計な波風を立てないための「大人の知恵」なのである。本音だけで生きようとすれば、無用な衝突を繰り返す。ささやかな嘘を上手に使うことで、自分も相手も気持ちのいい時間を過ごせるのだとしたら――。波瀾万丈な半生の中で多種多様な嘘にまみれてきた著者が、嘘の功罪を独創的な視点で綴る、現代人必読の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
55
「嘘」について著者の考えが書かれている前半はちょっと退屈だったが、実体験でのエピソードが書かれている後半は、無頼派作家らしい内容で中々興味深かった。 2019/12/06
カピバラ
18
嘘をウソと認めてしまえば、楽に生きられるのかもしれないな…。この世は嘘にまみれているけど、それが正常なんだろうなあ。2014/06/17
雨巫女。@新潮部
14
《私‐図書館》嘘ってついては、いけないでしょうが、嘘をついた方がいい時もあります。ケースバイケースだと思います。2011/04/08
和草(にこぐさ)
8
嘘のたしなみ。大人になるには嘘をたしなむ。ついてもいい嘘、悪い嘘。作者の嘘に纏わる話し。テーマが区切られていて読みやすかった。2013/12/17
キニマ
4
いろいろと嘘の世界を彷徨った筆者が晩年になり、嘘というものを見直すというのが主な内容です。筆者の体験した負の世界が描かれており、我々が生きている世界の普段感じることのできないの世界を本の中で体験することができました。2017/04/09