内容説明
警視庁に、奇妙な通報があった。
石廊崎で起きた女性ダイバーの溺死は、事故ではなく殺人であるという。
妻の裏切り以来、刑事としての情熱を失っていた鳴海は、特命を受け、大病院の看護師であった被害者の調査を開始する。
医療過誤、製薬会社との癒着、患者の自殺関与――。
病院内部の黒い疑惑を追うが、取り憑かれたように奔走する鳴海刑事に、強大な圧力がふりかかる。
人間の尊厳を問い、病院組織の暗部に切り込む社会派ミステリの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
182
昭和50年に書かれた小説だが、今読んでも十分面白い。序章がどこに、誰に繋がるのか、最後に分かってちょっと切なかった。『安楽死』・・本人や家族の意志で、末期の患者に積極的に医療を施さないのは安楽死ではなく尊厳死なのか?どうもそのあたりあやふやだが・・これは事故死と処理されたはずが実は殺されたとの密告の電話から刑事・鳴海が執念でその死の真実と背後にある安楽死や医師のモラルを追う物語。記憶を失った密告者と自分自身を取り戻す作業でもあった。いろんなパーツが繋がり始める時の高揚感は堪らないが、この題材は深くて辛い。2018/11/14
ヨーコ・オクダ
44
古い作品。いやぁ、それにしても凝った造りだわ。べったり安楽死の話ではなく、事故に見せかけた殺人、医療ミスの隠蔽、記憶喪失の男等々、解くべき謎が複数絡む。プラベートな面で打撃を受け、やる気なし男だった鳴海刑事がだんだんと熱くなっていき、盛り上がってきたところでヤリ手弁護士・江藤の罠にハマり撃沈。そこから鳴海は再び這い上がり、最終的には「特別弁護人」という立場で法廷に臨み、真相を明らかにする。終盤はページをめくる速度がアップすること必至。2019/08/31
かずぺん
3
かなり満足させられました。2018/12/28
たくぞう
1
再読。思い起こせば、この作品が西村寿行との出会いだったな。むかし、読みまくったな、西村寿行。楽しかったな。幸せだったな。オレの血の一部は、西村寿行でできている。2019/03/25
つちのこ
0
1979年頃単行本で読了
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