内容説明
作家の小西は、戦友が社長を務める地方紙に、小説の連載を始めた。原稿料に上乗せされる20万円の裏金は、選挙違反で指名手配中の元見習士官の逃走資金なのか。その逃亡犯が白骨死体となって発見され、さらに、第2の殺人事件が起きた――。旧軍隊の人間関係が色濃く残る昭和という時代。選挙という血みどろの争いを背景に、人間の絆と情念を描く傑作長編推理!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ27
46
再読の中でもこれは内容が残っていた。代理店を通さずに、連載ものを持ちかける地方紙。地元の有力者が暴走する選挙戦、愛人。清張モノの王道路線。そこに絡みつく軍隊の規律、人間関係。清張の人生に濃厚な影を落とす時間が陰影になっている。そして昭和…哀しくも、輝けた、物悲しい過去の残像。種々の匂いをもつおんなの立ち位置が巧く使われ、印象深い。2015/10/09
i-miya
41
2013.05.10(つづき)松本清張著。 2013.05.08 「原稿料のことだが」 1回分、1万円、1枚3300円。 数社で原稿料を分担する。 二年間やってもらえないか、1回11,000円。 月に30万+20万円、20は女の人が取りに来る。 領収書を送ってくれ。 4. 2013.05.09 雪の峰が気に入ったのなら、明日近くの醸造元へ案内する。 と駒井が小西に沼田の気持ちを伝えてきた。 蒸篭(せいろう)を重ねて、米を蒸す。 大竈には驚く。 雪の峰の旦那、坂井さん。 2013/05/10
i-miya
38
2013.04.28(初読)松本清張著。 2013.04.26 (カバー) 作家、小西、戦友社長の地方紙に小説掲載。 その原稿料に20万円の上乗せ、選挙違反者=元見習い士官の逃走資金か? その逃亡犯の死体、出る。 さらに次の殺人。 旧軍隊の人間関係、色濃く残る昭和という時代。 選挙-血みどろの戦い。 人間の絆と情念。 (解説=郷原宏) ハンドウはまだまわり続けていた。 日経新聞連載、連作、『渇』『利』(=『馬を売る女』)につづく連作長編1号。2013/04/28
i-miya
37
2013.05.06(つづき)松本清張著。 2013.05.06 大坪見習士官は?さあ。 あれほどの仲、その話題、が愉快ではない? 歴史小説、約一年、6/末スタート、北陸地方舞台?まかせるが、よければ、一向宗一揆と武将の戦い、なんかもいい。 古志の国、古代日本海文化圏。 原稿料の話、でない、「お布施」と同じ、いわない、きかない。 香月温泉だったな。 香月ホテルです。 3. 青山善七、ポスター、何某連絡事務所、3m。 駒井。 袈裟掛、湯田、熊沢の各温泉。 展望浴場、日本アルプス、見える。2013/05/06
i-miya
35
2013.05.14(つづき)松本清張著。 2013.05.14 沼田の姿がない。 子鈴という女も消えた、芸者が5人しかいない。 裏日本アルプスの稜線。 小さな約束、大きく考える事はない。 文化部、駒井、風呂。 第3章、地方有力者。 1. 出発、二台で。 坂井大助、雪の峰、主人。 甘いマスクの長髪青年。 2. 五分刈りの番頭。 M15.01.04、軍人勅諭。 杜氏(とじ)は、とうじ、といいならわしている。 これが諸味を仕込むタンクです。 諸味に仕込む酒母というのを作ります。 2013/05/14