内容説明
加賀藩兵法指南・富田重政の屋敷に、飄然と出入りする正体不明の異形の小男。中条流の奥義“心ノ一法”を探る徳川の間者との熾烈な対決の中で、謎の小男が放った不思議な一太刀。未発表の表題作「寒山剣」や「胡蘆子の剣」の他、太平の世はまっぴら御免、武士の一分を立てて主君に抗う「蜂右衛門の横道」など、著者の精髄を収めた粒よりの7編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
7
7話の短編を収録。作者の出身地である石川県＝加賀藩を舞台にした作品が多かったけれど、面白かったのは四国・阿波25万石蜂須賀家のお家騒動を、御年130余歳の爺さまが治めるという「金平糖」でした。2019/07/02
Steppenwolf
1
G著者のレパートリーの広さを示す短編を集めたものである．全７作のうち最初の２つが秘剣シリーズに連なる．一期は夢よは怪談的，バッコの九郎は落語のネタにしたいぐらい．昨年絶版になっている秘剣シリーズを読みまくったため少し飽きたのか読み終えるまで時間を要してしまった．ただ面白い作品集だと感想を述べさせてもらいたい．2021/03/11
こ８６
1
表題作が未発表とは信じられない。 剣豪ものでこんなほっこりするおとぎ話が読めると思ってなかった。2016/01/11
