ちくま文庫<br> 増補 経済学という教養

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ちくま文庫
増補 経済学という教養

  • 著者名:稲葉振一郎【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2018/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480424624

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内容説明

誰しも「経済」と無縁には生きられない。だからこそ、経済学の基本ぐらいは押さえておきたい。経済学の主流たる「新古典派」、これに対抗してきた「マルクス経済学」──。こうした経済学のエッセンスを、数学を一切用いず、分かりやすく解説。新たに書き下ろされた補章では経済成長について再論する。本書は「素人の、素人による、素人のための経済学入門」である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

112
およそ経済学の専門家でない学者が、「素人の、素人による、素人のための、経済学入門」と銘打って様々な視点からの経済入門です。マルクス経済学や近代経済学ということにこだわらずに幅広く書かれているのでまるっきり初めての人にはいいのかもしれません。2016/04/04

harass

68
前から目を通したかった本。経済学を学んだ思想系の学者が、一般人向けに経済学の知識や考え方を論じる。ネットなどでの経済政策論争の用語や歴史的な考え方を、不況・不平等・構造改革というテーマに沿って論じていく。専門書はとっつきにくいが、怪しげな主張や悪口だけの経済本よりこれをお勧め。思想や哲学の素養がある人に面白く読めると思う。ただ、まったく経済学を知らない人にはどうだろうかと考えてしまった。自分は学部が経済だったので予備知識があるのだが。経済学という知はもっと注目してもいいと思う。豊富な参考図書がある。2018/05/01

猫丸

17
表紙のオッサン誰?という問題は別として、経済学の各流派の位置付けを明確化した好著。主張は「とりあえず臨機応変に」へ落ち着く。僕自身の位置もクリアになった。最も近いのはスミス的市場原理主義として弾劾される立場だ。トホホ。著者は、貨幣への流動性選好を前提とし、パレート最適状況は理想に過ぎない、との確認から出発する。とは言え、不断に改善方向へ向かう努力を惜しむことは怠慢であり、理念に固着することは悪しき根性論である、と断罪する。ただ、そこにはケインズ的介入が実際に「効く」という別種の信仰が隠されてはいないか?2019/06/21

masawo

12
現代日本の経済状況をアダム・スミス、マルクス、ケインズなどの経済理論を用いて分析しつつ、「不平等」や「公共性」など著者独自の視点から経済学という学問に対してとるべきスタンスについて提言している。議論の進め方が若干強引な気がしないでもないが、マルクス主義批判の箇所についてはなるほどと思わされた。2021/06/04

Z

10
超名著。これだけ幅広くかつ深く経済理論を解説した本を他に知らない。とくにケインズ読解はかなり読ませる。大まかに経済学の考え方に1ミクロ経済だけ認める人2ケインズから影響を受けた人に分け、2はケインズの主張した流動性選好(何か買うより貯めたほうがよいという傾向)の原因の捉え方から2.1モノやサービスに問題があるとする人→自由市場を広げ(規制緩和)イノベーションを促す人々と、2.2不確実性に備えるため(何かあったときのための貯蓄)→これには根本的な対策はないの3つにわけ、著者は3の立場にたち1,2.1の立場の2019/03/15

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