内容説明
スタジオジブリ鈴木敏夫の初小説。
スタジオジブリ鈴木敏夫初のノンフィクション小説――
どこまでも続くパクトンチャイの田園風景を見ながら散歩をする。
だんだんと日が落ちていき、夕方になると、大人たちは誰かの家の庭先に自然と集まり、酒盛りをはじめる。子どもたちは近くの川で水遊びをして、はしゃいでいる。そうした風景を見ていると、なぜか子ども時代に夏休みに帰省したときの思い出がよみがえってくる。
その街で大家族と暮らすシングルマザーのカンヤダは、真っ直ぐ正直に生きている。端から見たら不器用だ。もっと上手に生きればいいのにと思う。だけど、彼女は決して、自分の生き方を変えない。
でも、だからこそ私は彼女に惹かれていった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けん
10
半分日記のような感じ。僕にはカンヤダの魅力がいまひとつ理解できなかったけど。宮崎駿と高畑勲の知られざる関係が書かれたエピローグが興味深かった。2018/12/22
nyanlay
8
タイの女の子のお話。なんだけど話しがいろいろ飛んで、著者が伝えたい事をとにかく詰め込んだ感じ。まわりの人間はカンヤダを褒めまくっているけど、どうしてもただのワガママな子にしか思えない。2018/09/03
やまねっと
4
鈴木さんの文章は読みやすいけど、文学的な匂いが全くしない。小説なのだからちょっとはそういうエッセンス程度に匂いというのがあればいいのにと思った。 最後まで誰に感情移入をして読めば良いのかわからなかった。カンヤダがあまりにも自分勝手で終始イライラした。美しくツンデレというのか、実写版ナディアという感じである。僕がナディアが嫌いなのがこんな女だからである。カンヤダも今は美しいかもしれないが、60歳になってこの性格だと目も当てられないだろう。 ラストは引っ張られたが、途中つまらなくて読むのをやめようかと思った。2019/04/03
kirara
2
★★☆☆☆ 何かとても魅力のある女性なんだと思う。でも、もっと素朴な田舎の女の子の話かと思ったのに、ただのワガママ娘の話。2018/08/18
たけ
1
カンヤダは、過去を悔やまず未来を憂いない。 今、ここを生きている。2019/11/16