「自然」という幻想:多自然ガーデニングによる新しい自然保護

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「自然」という幻想:多自然ガーデニングによる新しい自然保護

  • ISBN:9784794223425

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内容説明

自然を「元来の姿」に戻そうとしてきた自然保護活動。
外来種を徹底的に駆除、手つかずの自然から人間を遠ざけ、人工物を撤去……。
しかし、それで本当に、地球の自然が守れるのか?
著者は「手つかずの自然こそ至高、自然を元の姿に戻すべき」というこの価値観が、じつはアメリカでつくり出された「カルト」であり、科学的にも、費用対効果からも、実現不可能な幻想であると、世界各地の実例から示していく。
自然を「かくあるべし」と限定してきた過去の自然保護のあり方を批判し、自然をもっと多面的なものととらえ直して、多様な現実的目標設定の下で自然を創り出す「多自然ガーデニング」を提案する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koichiro Minematsu

55
「新しい」生態系は、とりわけ在来種の回復に役立つ有用性が証明されている。何をもって「自然」とするのか、外来種と在来種を区別する意味は何なのか、考えさせられる本でした。2021/02/12

meow3

15
感想が難しい。とりあえず自然保護において昔ながらの手付かずの自然を理想の形とするのは現実的ではないという意見だけは分かった。国によっては人がある特定の種だけを人為的に移動させる計画もあるようだが生態系の複雑さを考えるといいんだか悪いんだか。狭い庭やバルコニーの小さな自然も有意義である。庭や緑地を計画するに当たり、在来種を基本に非在来種を加えた植栽、園芸種に野生種を加える庭の植栽をするという意見は現実的で賛成できる。2021/06/02

qoop

9
手つかずの自然など幻想だと切り捨て、人間の手が入った里山的環境を拡大解釈してそこかしこに自然を認め、人為的な介入を積極的に肯定、状況の変化に沿った自然保護のあり方を説く。フレキシブルな自然理解を諸例をあげて説く中には〈そこまでやるんだ…〉という急進的な計画もあって、大筋で納得できていても驚く。保護すべき自然をデザインする積極性を認めるとしても、しかしどこまでかと考えると、自分の中にまだ残る素朴な自然崇拝の根を意識せざるを得ない。2018/08/14

スミレ雲

5
【図書館本】手つかずの自然という幻想を見つめなおす。生態系を考えるのにとても良い一冊。ガウディを少し思い出し、庭を少し思い出した。自然と社会、自然と人工、いろいろ考えてみたい。2019/02/17

めりこ

3
読んでよかった!新婚旅行でアフリカに行った際、手つかずの野生の無さに衝撃を受けた。本書でも「原生自然」はもはや無いと語られる。また自然は常に変化しており、基準とする過去の自然なんて設定し得ないのではないか?外来種は外来種であること自体より問題があるのか?あらゆる事例を持って正面から問い直す。一方で、視点を変えれば自然の要素を持つ空間は身の回りにあふれており、積極的な人の介在で目的別の自然のデザインができるはずという指摘。視界がクリアになる素晴らしい読書体験。明日から、自分の庭から、何かしたい!と思わせる。2023/05/20

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