内容説明
昭和から平成へ。新宿、銀座と渡り歩いた仙田は、神田の地に再びバー〈ルヰ〉を構えた。神田の夜を賑やかにしてみせる――それは老境に立つ仙田の最後の夢だった。過去を背負う女たち、老やくざ、芸人たち…様々な人間が交差する都会の夜を名手が描く。「雨やどり」「新宿馬鹿物語」に続く夢の酒場の物語、待望の電子化。名手の筆致に、あなたはきっと、こんな素敵なバーに行ってみたいと思うはず。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
32
直木賞『雨やどり』から20年後(1994年)に出た続編。60歳になったバーテンダー仙田は神田駅近くの、それとわからない場所に建つホテル内にバーを営んでいた。そこを訪れる長年の常連客やホステスたちに昔を思い出すこともあれば、若い世代(仙田に弟子入りしたヤクザの親分の娘桃子の弾けたキャラがよかった)を見て、夢も希望も酒に紛れて老いてきた自分の人生を振り返ることもある。そんな仙田のたそがれ気分が、スルメを噛むように読み進むほど味わいが増してきて、妙にハマった1冊でした。こんなバーがあるなら一度は行ってみたい。2021/10/01
ふみえ
3
時の経過をしっとりと感じさせる良いお話でした。仙さんの”老い”の受け入れ方が自然で、おたおたしている自分の話しを聞いて貰いたくなりました。中年になり半村さん作品の魅力がやっとわかり始めました。2013/08/13
金魚
3
半村氏の「雨やどり」の主人公である、昭和の粋な時代を生きたバーテンの後年の話。登場人物同士のやり取りが格好良くて、歳の取り方も色々あるのだなぁとスラスラ読み進められました。そして読後は当然の事ながら呑み屋に行きたくなりました。2011/08/23
yamaD
2
呑みたいと思わせるバー 小気味よい主人公 大人の世界だ2012/05/06
渋谷英男
1
主人公のように年をとりたい。☆22015/04/30
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