内容説明
ここを子供らの故郷にしよう…戦前から東京の下町・葛飾で、肩寄せ合い助け合って暮らした春野家と三軒長屋の仲間たち。本家もなければ分家もない、いわば故郷を喪失した彼らが、敗戦―戦後復興―高度成長と時代が流れ、それぞれ人生の悲哀を乗り越えながら、今年もまた春野家当主の命日に集う――著者が自らの故郷・葛飾を舞台に、戦中・戦後・平成と時代の奔流の中で、たくましく生きた庶民の〈昭和〉を描く長編小説、ついに電子化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
108
むかし半村さんの小説は伝奇小説ばかりを読んでいた記憶があります。ただその中でいくつか人情小説の様なものも読んだ覚えがあります。これはその葛飾の立石の長屋にいる人々の日常を描いたもので大きな筋はなく昭和という時代を生きた人々(しかも下町のちょっと貧乏な)が主人公であると思いました。ある意味作者のノスタルジーを小説化したものなのでしょう。2019/11/30
タツ フカガワ
28
昭和18年、葛飾立石の路地に建つ二階建ての三軒長屋に住む人たちと隣の大家、そのまた隣の春野家の人たちの付き合いは善意と愛情が溢れるもの。その彼らの昭和最後の日に至る四十年余りの交流に懐かしさや羨ましさを覚えるのは昭和生まれだからかしらん。こうした人情劇での半村さんの会話の妙に何度も涙がこぼれました。2021/06/11
tama
10
図書館本 半村ファン 「石の血脈」が最初。私が会社勤めした後で、出会いは遅い方。「軍靴の響き」が心に響いた。この作品はまるで落語の人情噺。歌舞伎の世話物よりも、もうちょっとドブの匂いがする。それでも真っ当に暮らす人たち。きな臭くなってきた昭和18年から平成元年まで。嫌なやつもいい人も昭和の内に脳卒中で逝ってしまう。「あの戦争は俺たちおとなが寄ってたかって始めたが子供らはそば杖を喰らっただけだ。大事にしてやらなきゃ」。この人の人情噺が通用する世間であって欲しいと思った。2019/10/10
Wan-Nyans
2
★★★★★
wanjirou
1
★★★★★
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