メゾン文庫<br> あなたが母親の手料理を食べられる回数は、残り328回です。

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メゾン文庫
あなたが母親の手料理を食べられる回数は、残り328回です。

  • ISBN:9784758090698

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内容説明

ある日突然見えるようになった、不思議な数字。それから母親の料理を食べるごとにカウントは減っていく。もしかして……数字が0になった時、母は死ぬ? それ以来僕は、母の手料理を一切食べなくなった。避けるように一人暮らしもはじめた。これで母は健康でいられる、長生きできる。たとえどれだけ悲しい顔をされたとしても。しかし、ラストに彼は思いもよらない真実を知らされる――。表題作ほか全7篇。限定回数をもとに描かれるオムニバスストーリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

❁かな❁

158
上野そらさんの絵本『わたしのげぼく』読んでめっちゃ泣いた。今作もタイトル見て泣きそうだなと思っていたらやっぱり涙。自分にだけ限定回数が見え、カウントダウンしていくことをもとに描かれた短編7編。特に泣いたのは「母親の手料理を食べられる回数」「自分に電話をかけられる回数」「あなたが生きられる日数」。表題作は主人公の気持ちと母親の気持ちになりすごく切なかった。涙するお話ばかりではなくほっこりするお話もあり全て温かい。限りある命。一日一日を大切に生きていかないといけないと改めて思うことができて良かった。2020/04/24

モルク

115
「あなたが…する回数はあと〇〇回です」というカウントダウンをもとに描かれる7編の短編集。自分だけに見える限定回数。表題作「あなたが母親の手料理を…」では、知ってしまったが故にその回数を減らしたくなくては母親の手料理さらには母からも遠ざかってしまう主人公。そして思いもよらない展開が…。クスッと笑える「あなたに不幸が訪れる回数は…」。などバラエティにとんでいるが、一日一日を大事に過ごさなければと思いつつも、そうすることってなかなか難しい。新鮮な気持ちになる一冊。2020/05/31

みかん🍊

100
残り回数が数字で見えてしまう人々の短編集、限られた回数が見えてしまうというのは良い事へのカウントダウンもあるがどうしても死を意識してしまうので辛い、表題は母の手料理の回数が見えてしまい食べなければ減らないから母親が死に近づかないと思い込んでしまう男性の話、面白かったのは「あなたに不幸が訪れる回数は」は不幸な事が起こる回数だが子供のいたづらのような不幸で思わず笑ってしまう、不幸が訪れた後にはいい事が訪れる。限りあるものをどう使うかどう考えるかはその人次第。2018/10/25

aquamarine

85
目の中にごみのように見える「あなたが母親の手料理を食べられる回数は、残り○○回です。」の文字。母親の手料理を食べるごとにそれは減っていく。それが0になったとき、何が起こるか想像した僕は…。そんな表題作をはじめ、授業に出られる回数、不幸が訪れる回数、など限定回数をもとにした7編。手料理や生きられる日数はもちろんキツイけれど、嘘をつかれる回数っていうのもしんどい。相手が本心か嘘かすぐわかるわけだから。覚悟して読み始めたけれど、どれもがとても優しい後味の良いお話でした。7話目がとても良くできていて好きです。2018/09/24

papako

74
お気に入りさんのレビューが気になって。『あなたが〇〇回数は、残り〇〇回です』な短編集。表題作は、なんか理不尽で切ないなぁと思う。でも、子供の頃にこんなの見せられたらこうなるよな。ただ、短編それぞれ割と前向きな終わり方。一番気に入ったのは『嘘』いいわぁ、おばさん、きゅんとした!自分に見えたら嫌な残り回数ってなんだろう。母親には、もうすでに作ってあげる立場だしな。。。すぐに読めるから、ほっこり息抜きにちょうどよかったです。2018/10/13

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