内容説明
本書は、剣聖・宮本武蔵の代表的著作「五輪書」を、現代の読者でもすらすら読めるよう、かつ原文の息づかいを損なわないよう、工夫を凝らした現代語訳である。原著者・宮本武蔵は、生涯、六十数度に及ぶ真剣勝負に一度として敗れなかった。その「不敗の哲学」を後世に伝える本書は、いかにして場を支配し、敵を支配し、己を支配するかを説く兵法実践の書である。強さ、弱さ、ためらい、含みなど人間心理を隅まで見透かし、100%の確率で勝利を得ることをめざす。そのため欧米の企業経営者にも、「不敗のルールブック」として広く支持・愛読されているという。武蔵の言葉は、粗野に感じるほど飾り気がなく、徹頭徹尾論理的でクールだ。そして、勝つことの目的、生きることの意義とは何かを、時代を越えてわれわれに問いかけてくる。現代日本人が再読すべき、不朽の名著である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あまつ
22
戦国時代にタイムリープするなら、この本を持っていこうと思いました✨ さておき、「勝つこと」に対する心構え、鍛錬法などなどがコンパクトに纏まった一冊。宮本武蔵といえば、巌流島ぐらいしか知らなかったのですが、この本を通じて、その生き様が透けて見えるようですね。そちらも気になった一冊でした。2022/09/03
Abdiel
0
剣豪・宮本武蔵の著した兵法書を現代語訳したもの。他の訳本を参考にしつつ、平易で読みやすい現代文に訳されている。宮本武蔵が生きた時代の真剣による剣術と現代の剣道の違いを比べるも良し、「勝つため」の心構え、方法論を学ぶも良し。結局言いたいのは、見た目の派手さ等に捕らわれずよく鍛練する事、工夫する事、なのだろう。2010/10/22