内容説明
なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか? 無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか? 文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
104
さて本書では何回アホと言ったでしょう?と聞けるくらいアホの発言数が多かったw筒井康隆の本って始めて読んだけど中々面白いなぁ。他にも読んでみるか。2011/06/08
優希
89
常識とちょっとズレた人を「アホ」と定義して著者の考えるアホ論が語られていました。豊富なエピソードを心理学、文学、歴史を混ぜ込んでいますが、気楽に読めます。別段筒井サンの考えについていけなくても、アホなことを真面目に論じてるな、程度の気持ちで軽く捉えていればいいのでしょう。アホ万歳という声が聞こえそうです。2015/10/31
absinthe
64
面白い。むしろネタ元のバカの壁よりずっと面白い。そして納得できる話も多い。そして記憶を探って成程言われてみればその通りだと膝を打つ。でも、なんでフロイトばかり引用するんだろ。さすがに少し古くないかな。筒井先生は大の勉強家で「文学部唯野教授」などは感心したのだけれど。
GaGa
60
相変わらず健在ですなあ。「フロイト的アホな間違い」での麻生太郎元総理のいい間違いの解釈に思わず吹き出した。「ナショナリズムはアホの壁」などは意外と大いに頷ける。まあ自分をアホだと言える人にアホはいないということか。2010/10/07
ちさと
36
「アホ」の定義は何だろう。数値で表せないことを言葉で定義してあれこれ評価するのはあんまり建設的でない。社会人は時間がないのでこの手の本は読まない方がいいんじゃないかと思いますが、筒井康隆著、養老さんの二番煎じなタイトルは読書欲を沸かせますね。「アホ」な言動は思考感情の爆発、潜在的なバイアスによるもので、自己破壊の衝動によるものだという。あとがきも至極当たり前のことが書いてあって、ネタ本って感じでした。2019/03/31