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内容説明
「何を見たらいいのかわかりません!」──そんな美術鑑賞にさようなら! これからはもう一歩作品に踏み込みましょう。しかも超簡単! 「上手さを知るには手を観る」「プレートは必ず読む」「誰かと一緒に観に行く」「評価のチェックリストを作る」……。1年に300以上の展覧会に足を運ぶカリスマ・アートブロガーが、美術の本質を見極めながら、広くて深くてしなやかな美術鑑賞法を教えます。
目次
1 聞いたこともない画家の作品を鑑賞する時は
2 フェルメールは何がすごいのか?
3 作品の世界に溺れてみよう!
4 なぜセザンヌは「近代絵画の父」なのか?
5 使う場面を想像しながら観る
6 これが名画? はい、そうです!
7 美術鑑賞は格闘技だ!
8 水墨画を味わうために
9 教科書に出ている狩野派の味わい方
10 デザインを語るなら観ておくべし
11 「なぜその作品を作ったか」で観る
12 観られない作品ほど観たい
13 超絶技法に驚く!
14 女性ならではの美の表現とは?
15 同時代のアーティストを応援しよう
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
112
図書館の返却棚で見つけて読んだけど、再読でした😂でも読んで良かった。美術館での具体的な鑑賞方法、改めて参考になりました。2023/04/30
佐島楓
73
平易な言葉でフェルメールや若冲などの作品を紹介した本。美術鑑賞って、敷居が高いなぁ……と思っている方にこそおすすめ。美術品は展示されている実物を観てこそなので、こういった本がきっかけで美術館に足を運んでほしいなと思う。2018/08/21
シナモン
72
図書館本。セザンヌのどこが凄いのか、フェルメールは引き算の美学、ピカソの鑑賞ポイントなどどれも興味深い。また狩野派、若冲、曜変天目、超絶技巧作品など日本の美術品の見方も勉強になった。実際に美術館での鑑賞方法として、入り口に置いてある作品リストに自分なりに3段階とか5段階とかの評定を書き込みながら観る。一つの色を意識して観るなどすぐにでも試してみたくなった。手元に置いて繰り返し読みたい一冊です。2019/08/23
hit4papa
65
専門家ではない美術愛好家による美術の鑑賞ガイドです。著者は、限りなく玄人寄りの素人でしょうか。アカデミアの方ではないものの、美術館に足を使って巡った分の熱量を感じます。だからこそ美術への導入の書として最適です。鑑賞においては、作品の背景、つながりを見ることなど、点ではなく面にしていくことが重要とのことです。よく見る印象派の解説だけでなく、日本美術に頁を割いているのが嬉しいですね。ただし、新書の図版では著者の思いを十分に汲み取ることの限界はあります。恥ずかしながら、本書で並河靖之、池永康晟を知りました。2022/01/28
ホークス
53
学者や画家でなく鑑賞者の目線で書かれた本。モネの絵は突飛なようでも見たままを描いている。見た通りに表現しようとして、同じ対象を時間ごとに何枚も描いた。人間の目は決して写真のようには見ていないのだ。ネットで見れる絵も、サイズ感、筆致、額縁などは実物を観てこそ味わえる。やっぱり行かなくちゃだな。一生懸命な著者の姿勢には敬服する。私の苦手なセザンヌやピカソも、世間の評価じゃなく何が良いかをちゃんと説明する。それでも分からないけど、今後も頑張ろうと思える。曜変天目など工芸まで取り上げ、鑑賞の楽しみを広げてくれる。2020/02/01