内容説明
プロ棋士の心理や、指し手の持つ意味、勝負の機微ーー。
将棋の魅力を余すことなく伝える文章、それが「観戦記」。
著者がその目で見、綴ってきた観戦記の中から選りすぐりの傑作を収録。
初心者から玄人まで楽しめる、勝負師たちの戦いの記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シャコタンブルー
43
昨年は藤井2冠の誕生により空前絶後の盛り上がりを見せた将棋界。今年も彼の他、渡辺3冠、豊島2冠、永瀬王座の4強の争いに目が離せない。本書では11局の名局が掲載されているが印象に残ったのは朝日杯オープン戦の佐藤康光2冠(当時)と郷田9段の将棋。1分将棋になってからの時間ギリギリの指し手の攻防で起こるハプニング、それに対しての郷田9段の棋士としての矜持や信念を感じた。東日本大震災の3月11日に王座戦の対局をしていた郷田9段が記録係の奨励会員にかけた優しい言葉のエピソードには感激。郷田9段ますます好きになった。2021/01/04
パトリック
0
藤井聡太ブームのせいか、こんな観戦記集も出るようになった。観戦記者はアマ高段の実力者もいるが、プロに比べたら棋力の差は歴然なので、この手が悪かった、こう指せば勝ちだったかとがは判断できず、対局者に確認できない場合は、別のプロ棋士に訊くしかない。それが間違っていてもわからない。観戦記の矛盾だが、なにか心に残る優れた観戦記もあるはずだが…。後書きにあるように編集者がつけたタイトルらしいが、センスなさすぎ!2018/06/13