内容説明
神の似姿の表現を冒涜として禁じたイスラム教は、神の「みわざ」をこの世で表現するものとして、精妙な幾何学模様を選びとった。平面をシンメトリカルに分割し、複雑に織りなすデザインを作り出すことで、無限や森羅万象のゆるぎない中心という概念を豊かに作り出したのだ。そのあまりの複雑さにめまいするイスラムの幾何学模様だが、著者はいくつかの幾何学的原則を知っていれば、だれもがやすやすと描けることを明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むつぞー
25
パターンを作成するのに参考になりそうと借りた本だったけど、思っていた以上に参考になりました。パターンの作り方からバリエーション、そしてその意味まであってとても面白かったです。 コンパスと定規を手に実際に自分でもこのパターンが描きたくなりますね。 もともとイスラムの幾何学模様が好きなんだけど、その世界を広げてくれたように思います。今度この本買います。 でもってアルケミスト双書の他の本も見てみようと思ってます。2015/03/19
デビっちん
18
美しい……。ずっと見てられる。モスクやタイルに描かれる幾何学模様が実は円の複合と、その切り取り方でしかないことに驚かされます。オールカラーページの本ないのかな?2021/07/26
NORI
15
イスラム世界の宗教美術は馴染みが無い…というか目にしてる筈だけどそれがイスラム芸術と認識出来てないのが殆ど。円から始まるのには驚きがある。6個の円から作られる正六角形から~略~六芒星が出来る。本書で紹介されてるアラベスク模様は美しい。本の装丁も凝っているのもまた良い📕✨2023/02/11
ss_u318
6
最初と最後がすごくわかりやすかった。芸術とはそういうものかと。途中の具体的な幾何学の話はちょっと難しかった。でもイスラム芸術を見る目が変わったと思う。2019/04/22
mii22.
6
宗教的なことにはわかりませんが、複雑なイスラムの幾何学模様には興味があります。本書を見ていると自分でもコンパスと定規を使って描いてみたくなります。2015/01/21