草原に黄色い花を見つける

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草原に黄色い花を見つける

  • ISBN:9784778204150

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内容説明

1980年代後半、ベトナムの貧しい村に生きる兄弟と、幼なじみの少女、
そして彼らを取り巻く友人や大人たちが織り成す日常の物語。
子どもらしい無邪気さと、思春期特有の不安定さ残酷さが交差する
主人公には、大人は誰しもが、かつての自分を重ねてしまう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鈴木拓

16
ベトナムのベストセラー小説で、映画にもなっている本作品は、ちょっと心地よい酸味が残る青春小説でした。 思春期の主人公の悩みは、世界中の多くの人が子供の頃に感じることかもしれません。 ぜひご一読をおススメします。2019/03/15

lovemys

10
素晴らしい本でした。ベトナムの貧しい農村の子どもたちが生き生きと描かれている美しいお話。その日を暮らしていくだけでやっとの生活でも、子どもたちは楽しみを見つけ、全力で生きているのだなと感じた。兄弟の諸々は読んでいて心がジンジンした。兄を無条件に慕う弟は、うちの兄弟を見ていても微笑ましく思うところ。弟のピュアさに比べ兄は不器用で短絡的だが、弟を深く理解していたり、やはり素敵な兄だと思う。食べるだけでもやっとな村で、人々と交流しながら子どもたちの情緒が育っていく様は、とっても豊かなものが育まれていると感じた。2022/09/07

ぽけっとももんが

6
初めて読むベトナム文学。児童文学作家のようだけれども、大人でも充分楽しめる。勉強ができるので家事などの手伝いは何となく免除されているティユウと、勉強は苦手だけれども優しくて勤勉な弟トゥオン。仲がいいんだけれどもできすぎな弟に意地悪したりしてしまう兄ちゃんの心境、わかるなぁ。叔父さんの恋の逃避行や好きな女の子のことなども盛り込まれ、静かな農村での生活を垣間見る。2020/11/23

Cidenon/土曜朝10時読書配信

6
神話とか古典によくあるような、出来事と登場人物すべてについて日記のようにつらつらと書いたような形式。文学が盛んな地域ではエピソードの取捨選択とか起承転結といった構成がしっかりしているように思うが、ベトナムは小説としてはまだ発展途上。ベトナムはこれまで「市民はこうあるべき」というプロパガンダ的な作品が国の支援によって書かれてきた。著者は農村に住む人々のリアルな様子を描いたことから人気が出たそう。厳格な父親と家の仕事を手伝う子供たちなど、日本もかつて辿った生活ぶりは、ベトナムを知る上で参考になると思う。2020/04/11

ちゅう

5
懐かしい、そう思った話でした。ベトナムの農村が舞台で、ティユウとトゥオンの兄弟と、同級生達。ティユウは、勉強はできるけれど、あとの全ての点は、弟トゥオンが優れていて、お兄ちゃん、かわいそうである。好きな女の子が、弟と仲良くて嫉妬したり、あー、昔そういう時あったかも?なかったと思うけど(ー ー;) 棒や鞭で叩いたりするのは、今では考えられないけれど、昔は、あったよね。ここまでは、やり過ぎと思いますが…。2019/08/26

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