オーケストラの音楽史:大作曲家が追い求めた理想の音楽

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オーケストラの音楽史:大作曲家が追い求めた理想の音楽

  • ISBN:9784560082751

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内容説明

本書は、単純に「物としてのオーケストラ」の発展の歴史を追うものではない。ハイドンからスクリャービンやヒンデミットまで、オーケストラ音楽の発展に影響のあった大作曲家を例にとり、彼らがオーケストラに何を求め、どのように利用してきたのか、そのためにオーケストラの編成や楽器の使い方がどう変化しているかを見ていくものである。
作曲家は自身の理想の音楽を表現するために、音の強弱の対照や多彩な音色、弦楽器と管楽器の独自のバランスを求め、それはのちにドイツ・フランス・イタリアそれぞれのオーケストラの特徴につながっていく。本書ではオーケストラ音楽の変遷を、その原因や目的という観点から描くかたわら、たとえば啓蒙思想や合理主義がハイドンを通してオーケストラに与えた影響など、社会や時代背景との関係も随所で語られている。著者の言葉を借りれば、「オーケストラの歴史を大局的に眺めてみれば、社会における人間関係の変化や社会的関心の変化をめぐる物語が見えてくる」のである。
『西洋音楽史』がいまなお読み継がれている大評論家パウル・ベッカーが、アメリカ移住後の最晩年に著した幻の一冊、ついに邦訳!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケニオミ

4
「バッハ以前の音楽は全てバッハに収斂し、バッハ以降の音楽は全てバッハを源流とする。」本書を読んで、オーケストラに関しては、バッハをベートーヴェンに置き換えられることが分かりました。本書の収穫としては、①シューベルトの曲が何故繰り返しが多いのか、②シューマンは常にピアノをベースに曲を考えていたこと、③ブラームスにとってピアノとは独奏で自分の心の内をそっと打ち明けたり、室内楽という形で、親しい仲間と気持ちを通わせたりするための楽器だったことが分かったことです。ブラームスのピアノ曲が一段と好きになってきました。2013/07/10

もよ

3
とても良い本。古い本なのにまったく古さを感じさせない。西洋の作曲者にとってオーケストラというものがどのように変化してきたか(必ずしも「進化」ではない)が概観できる良書。訳者あとがきにも書かれているが、1936年の著書にもかかわらずシェーンベルクとストラビンスキーを重点的に取り上げている著者の慧眼には敬服。2013/10/19

たかしくん。

3
私のこれまでの作曲家に対する見方が、多少とも変わりました。特に、ブラームス、ワーグナー、等々。2013/07/14

わかこ

2
音楽史の勉強に! 硬すぎない文章で読みやすかったけど、ちびちび読んでたせいで全然進まずやっと読了、、 完全理解はしてないから何回か噛んで消化して栄養にしたいね2024/07/11

tegege

2
ダイナミクスへの工夫を軸にヘンデルからシェーンベルクまで手早くまとめた良著。改めて音楽を聴きたくなる。2013/04/21

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