ホーキング、最後に語る

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ホーキング、最後に語る

  • ISBN:9784152097880

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内容説明

2018年3月に惜しくも亡くなったホーキングは、世界を驚かせる大胆な論文というかたちで、私たちに遺言を残していた。ベルギーの理論物理学者との共著で書かれたこの最終論文は、「宇宙はホログラム」「多宇宙は無限でなく有限」など、ホーキングらしい、常識と定説を覆すもの。論文の全訳に加え、そのキーポイントが語られる共著者ハートッホへのインタビューと、ホーキングと個人的につながりのあった日本の研究者、佐藤勝彦・白水徹也による本格解説を収録。論文の意義とそこにいたる博士の足跡をたどる、日本オリジナル編集の解説書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

137
ホログラフィー観点からどのような類いの宇宙が生まれうるか数学モデルを用いて予測するホーキング最後の論文を解説。一般向けとは到底思えない高難易度。立てられるトピックは彼が生涯を賭けて取り組んできた問題や残された課題を俯瞰的に眺めさせる。従来のインフレーション理論が予想してきた無限フラクタル構造に対し、有限で滑らかな多宇宙を予想したホーキングたち。多様性の幅を狭められれば起源の理解への大きな手がかりになりそう。量子重力理論や11の次元の解明など、彼の遺志を継ぐ科学者たちの野心はこれからも燃え続けることだろう。2022/10/01

s-kozy

76
2018年3月に亡くなってしまったホーキング博士。本書は最後に残された論文「A smooth exit inflation?」の完全和訳と共著者へのインタビュー、縁のあった日本の研究者による解説を収めたもの。私の学力では論文の内容は全然理解できない。ただ、本書から伝わるのはホーキング博士の物理学者としての極めて優れた先見性と周りの人々から愛される人物としての確かさ。 ニュートンとダーウィンのお墓の隣に遺灰が埋葬されたなんて彼がどれほどリスペクトされているのか、よく分かるよね。人類は惜しい人を亡くしました。2018/10/29

ぴよこ

26
ホーキング、宇宙を語るみたいな内容を期待していたがちと違った。最終論文は寝る前に読んだら(見たら)即、熟睡出来てしまいそうだ。もっともっと長生きしてほしかった。今回読み終わり、また映画が見たくなりました。2019/02/05

けいた@読書中はお静かに

24
昨年亡くなった車椅子の物理学者ホーキング博士の最終論文「永久インフレーションからの滑らかな離脱?」についての解説本。内容は非常に難しい。難しいが、面白い。SFか?と思わせるような多宇宙や私たちが生活をしている4次元(時間を含む)の他に7次元もの余剰次元があるという超ひも理論、永久インフレーション、ホログラフィーなどなど。ホーキング博士は頭がいいだけではなく、ユーモアに溢れる人柄も面白い。2018/11/19

紡ぎ猫

19
一般読者向けに書かれたものでない論文そのままだったので難しすぎた。日本の物理学者による解説もかなり難解だった。私たちの認識する4次元世界は5次元時空がブレーン(膜)に投影されたもの、という説は面白い。ホーキング博士にはもっと長生きしてもっと宇宙の謎を解明してほしかった。2018/12/23

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