内容説明
折壁嵩男は卓越した手術の腕をもつ大学病院の外科医だった。だが親友の医師が不審死を遂げ、上司の圧力で偽りの診断書を書かされたことで、病院を追われる。絶望した嵩男は、弁護士・横倉の仲介で医師殺しを請け負うことに。金儲け優先の手術ミスで平然と患者を殺し、癌患者に望まぬ手術を施し自殺に追い込む―そんな悪徳医師殺害の依頼には、人間の心のより深い闇が隠されていた。心揺さぶる濃密な医療サスペンス連作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
47
帯の唐沢寿明に惹かれ、大好きな医療物と知り更に嬉しくなっちゃいました。元外科医の殺し屋の10編の連作短編集でボリュームたっぷりです。現代の仕事人みたいで痛快な所もあるけど、社会問題も絡めてかんがえてしまうところもありました。2019/01/13
みんく
31
難解な医学用語も結構出てきてざっくり飛ばし読みしたところもあったが、一つ一つのケースについてクライアントの気持ちも嵩男のやり方も納得できた。最後に繋がっていくストーリーの流れもよかった。最初はシンプルに、悪者をその罪に応じたスタイルで、卓越した医療技術&知識、身体能力を使ってやっつける話と思っていたが、徐々に明かされる本当の意味。濃密でした。 2018/10/20
つぼ
30
なんとなく物足りなさを感じた。なんでだろう・・? でもストーリーは面白かった。2018/12/04
りんご
23
頭使ったー。元外科医で殺し屋。医療の知識を生かして依頼されたターゲットを葬っていく。どのお話も一筋縄ではいかない事情が隠されていて、うむむー、と唸ってしまう。そしてさらに大きな陰謀。てかね、周辺人物が関係しすぎなんよwその辺は大目に見る!だって面白いから。薬の副作用で殺す章が数話あるんだが、殺す方のエビデンスって無いじゃん?ちゃんと死ぬかな、まあ死ななきゃ別の手段で殺しゃいいのか、と心配した。やっぱりインスリンがいいと思う(と思ったらちゃんと使われた、なー)。2020/09/26
ふみ
23
これ、病院の待合室にあったんだけど、どういうチョイスなんやろなあw2018/09/28