内容説明
JAXAの新型ロケット・JIN-1の打ち上げが妨害された。何者かが施設内のコンピュータをハッキング、ウイルスを送りこんだことが原因だった。JAXAのセキュリティシステムを構築し、JIN-1に搭載する人工衛星にも技術協力を行うAI技術者の天野は、調査を開始する。次々に放たれる犯人の謀略に翻弄されつつも、奮闘する天野だったが、水面下では新たな陰謀――ロケット爆破へのカウントダウンが進行していた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
18
JAXAの新型ロケットが打ち上げ直前に中止。原因は管制プログラムへのハッキング。だれが何のためにというストーリー。ウイルス対策ソフトを開発した主人公に原因究明の要請がかかりそこから犯人探しが二転三転。ちょっとドキドキしながらもちょっと退屈な内容。最後の犯人の動機があまりにもつまらない内容だったのは残念。2025/05/05
rosetta
13
★★★★☆固形燃料と液体燃料のハイブリッドロケットの打ち上げに不具合が見つかり何度も延長される。問題解決のために招聘されたAI技術者の主人公は真相に迫る。ロケット技師ではなくAIを選んだ主人公の宇宙にかける熱い思いが伝わってきて心地よい。これが真相か、と思われる証拠が次々と出てきて状況と容疑者がその度に入れ替わる。犯人との駆け引きは裏の裏の裏まで読むような緻密な頭脳戦。コンピュータ用語が頻発する推理は自分にはちんぷんかんぷんな所も多くて、面倒くさい時刻表トリックを聞かされているようで読み飛ばした(笑)2018/09/21
おのちん
12
★★★★☆:後半の展開が良かった。「度重なる打ち上げの延期も、考え方の向きを少し変えるだけで、なにか自分にとってプラスになっているのかもしれない」という考えは結構好きだな。2023/08/05
九月猫
8
もう一作くらい“幻影”シリーズかと予想してあた直原さん。新作は意外に理系ミステリ?と思ったら、すぐに防衛省情報本部やスパイの文字が出てきて、ああやっぱり直原さん作品(笑) JAXAの新型ロケットの打ち上げを妨害する犯人は誰か。内部犯の可能性に誰もが疑わしく信用できないまま、打ち上げの日が迫る。探偵役のAI技術者天野にも罠が仕掛けられ……と疑心暗鬼の中、二転三転する状況にドキハラ、のはず、なのに……。タイムリミットものでもあるのにとにかくドキドキもハラハラもしなかった。何が足りなかったんだろう。2018/09/06
decomo
2
専門用語が多くて、ややこしい。そして、事件もややこしい。面白いけど、文系頭にはちと辛い内容でした。2018/09/07