内容説明
鏡の前に置いたものが、鏡の向こうで消えたり、変身したりする驚きの錯視作品で、錯覚コンテストの世界大会に入賞し話題となった明治大学の杉原厚吉教授が、古今東西のおもしろい錯覚を選び、解説を加えて図鑑としてまとめました。
大きさが違って見えるもの、形がへんに見えるもの、明るさが変わるもの、止まっているはずが動いて見えるものなど、脳がだまされる不思議を体感できる作品を広く集め、錯視研究の第一人者・杉原教授がわかりやすく解説。
日常生活と錯視との関係、錯視効果を強くする実験、しくみを解き明かす研究、解明したしくみを応用して錯視作品を創出するプロセスなど、著者ならではの解説で、世界中の錯覚作品をより深く楽しむことができます。
本書は2012年に出版した『錯視図鑑』から、著者の新しい作品や研究成果を加筆・修正し、16ページを追加した増補・改訂版です。
前作から、一部視覚効果のより強い作品例に置き換え、「変身立体」「透身立体」「トポロジー攪乱立体」「高さ反転立体」「鏡映合成立体」「3方向多義立体」といった話題の最新錯視作品を追加しています。
目次
1章 錯視とは
2章 形や大きさの錯視
3章 明るさの錯視
4章 色の錯視
5章 動きの錯視
6章 奥行きの錯視
7章 錯視のしくみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真香@ゆるゆるペース
136
電子図書館本。脳と目が騙されることによって、物事が事実と異なって見える現象の「錯視」。日本での錯視の第一人者である著者が、様々な種類の錯視を豊富なイラストや写真と共に「面白さ、驚き度、美しさ、役立ち度、目立ち度」を五角形のレーダーチャートで示して紹介。錯視の不思議さや面白さが余すことなく記されており、子供から大人まで楽しめる一冊になっている。とっても面白いんだけど、長時間イラストを見続けていると目が変になって気持ち悪くなりそうなので、あまり体調が優れない時には注意が必要です。2021/04/08
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
60
読み友さんのレビューに気になり手にとった1冊。本書は、物事を実際とは異なるように知覚する現象である目の錯覚の「錯視」の多様な側面を紹介。身近な理髪店の青と赤と白のサインボールをはじめ、何を図とみなし何を地(背景)とみなすかで解釈が入れ替わる「ルビンの盃」や「エッシャーの作品」などのようによく知られているものから、カニッツアの主観輪郭線やホロマウス錯視など初めて聞くものまでたくさんの絵や写真を掲載。脳が騙されル奇妙な世界。不思議で面白かった。2021/05/26
あーさん☆転スラ·薬屋·本好き·魔導具師ダリヤ·天久鷹央·かくりよと続々アニメ最高です!!(≧▽≦)
55
文章体が子供向けっぽい本。2019/07/24
禿童子
32
縦断勾配錯視(いわゆる「お化け坂」現象)と、色の恒常性錯視は、実際に経験していて、ああ、これも錯視なんだと教えられた。錯視のグラフィックは見て楽しいが、長く見続けると目が痛いので、ささっと走り読みした。わかっていても錯視を修正することはできない。理性で支配できない脳のメカニズムの問題とのこと。2019/07/04
Twakiz
21
同じ色が違って見える,平行が歪んで見えるなど錯視のいろいろが紹介されています.それぞれに人名等を冠した難しい名前がついているのですね.ネタが分かっても「絶対に違って見えない」「錯視は頭で補正できない」人間は(脳は)こういう風に騙される.「ジャストロー錯視」(バナナやバームクーヘンのような形は同じ大きさでも並べると手前が大きく見える)も絶対同じに見えません.これ,名探偵コナンのトリックに出てました.なるほど..2019/01/13