内容説明
GHQによる「航空禁止令」のもと、占領下の日本では、航空機保有はおろか、教育や研究も禁止されていた。敗戦6年後に誕生した「日本航空」のもと、失われた「空」を取り戻そうとした人々の奮闘を描くノンフィクション。「容姿端麗」が応募資格だった「スチュワーデス一期生」、「臆病者と言われる勇気を持て」の標語で知られる第二代社長松尾静磨、社章「鶴丸」デザイン誕生秘話ほか、当時を知る80歳以上の関係者に聞きとり取材し、資料室に通い詰め、創業期を活写する。自身もJALの客室乗務員として5年間勤務した著者が、安全運行と現場主義の徹底した時代を、今日への警鐘と愛情をこめて描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsuhito Matsuzaki
6
2021年3月20日テレ朝系でOAされるスペシャルドラマ「#エアガール」(主演 広瀬すず、坂口健太郎ほか)の原作。 コロナ禍で危機的状況下にある航空業界&CAさんを思い、再掲。 元CAで原作者の中丸美繪さんは、我ら茨城県 筑西市(旧下館市)の出身で、妹さんは、あの世界的に活躍されているオペラ歌手&いばらき大使の中丸三千繪さんです。 ※情報提供くださいました関係者の小清水さん、ありがとうございました!2021/02/22
takao
2
ふむ2023/11/17
shore
0
臆病者と言われる勇気を持て、というのは胸に響く言葉だ。2022/02/13
きりん
0
戦後、国で航空会社を持つのにこんな紆余曲折があったとは。飛行機業界の歴史の始まりを垣間見るどころではなくがっつり読ませてくれる興味深い1冊。立ち上げの苦労や、飛行機が便名ではなく〇〇号という名前だったり、当初はパイロットを米国から借りてたり、英語を話せるスッチーが足りず今では考えられない縁故採用も多いとか、何度もへぇー!と。御巣鷹山の前にも乗員乗客が全員命を落とすような事故が起きていたことは全く知らず驚愕。ちょっと自画自賛すぎ、と思う表現もありましたが、鬼籍入りされている方も多い中、貴重な証言多数でした。
うののさらら
0
日本航空というと経営破綻した原因と再生がクローズアップされるが、この本は戦後の航空産業の実態からどのようにして日本航空が誕生したのかが丁寧に書かれている。2018/07/13