マッカーサーと日本占領

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マッカーサーと日本占領

  • 著者名:半藤一利
  • 価格 ¥1,500(本体¥1,364)
  • PHP研究所(2018/08発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569825816

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内容説明

【複数色を使用したコンテンツです。モノクロ端末では一部読みづらい場合がございます】本書は、米軍の空襲で焦土となった町にたたずむ女性の写真をカバーに掲げ、また、巻頭には、占領期日本の光景を、生々しい写真で伝えることから始まっている。そう、我ら日本人は、ここから立ち上がって来たのだ。著者は、「マッカーサーの顔なんか見たくもない」と言う。この言葉こそ、戦後を生きてきた人びとの反骨心の原点であろう。マッカーサーによる6年足らずの統治下において、さまざまな大変革が成された。そして、それらはいまだに、憲法問題、国防問題、教育問題、沖縄問題、人権問題などなど、世論を二分して、この国を揺り動かしている。先の大戦から70年を経て、日本人にとっては、これらの問題の現代的事情をふまえた解決が、当面の問題となるだろう。そして、新たな国家目標をもって未来に漕ぎ出すために、“あの時代”に行われたことを振り返っておくべきである。著者が祈りを込めて贈る、「日本のいちばん悲しかった日々」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Lila Eule

9
20年以上前に発表された内容らしいが、マッカーサーの人となりが興味深い。傲岸で極めて明晰で理想家で、執念深く、自己顕示の強いエリート軍人。昭和天皇との11回の会見の解説は、戦後の日本の構築に果たした昭和天皇の力を知る内容で面白い。米側資料の発掘を著者は期待しているが、外務省にはあるのではと。バターン死の行進の責を負わされた本間雅晴中将の死刑は、マッカーサーによる偽装された復讐であると。さもありなん。戦後70年が奇跡とわかる。2016/06/03

みなみ

8
Kindle Unlimited で読了。マッカーサーの日本統治にまつわる証言や記録を集めている。マッカーサーは日本人の精神を12歳だと言って嫌われたようだが、マッカーサーの分析(裕仁天皇個人への行為や憧憬と制度としての天皇制を日本人が区別できないから、日本では天皇制廃止反対が圧倒的である)を読むと、そう言われても仕方ないのでは…?と感じる。青い目の大君と慕っていたのにそういうこと言われて一気に熱が醒めるのは今読んでも日本人らしいというか……トルーマンとめっちゃ仲が悪かったのか。そこは初めて知った。2022/09/03

ノリピー大尉

7
本間元中将の裁判のエピソードは理不尽に思えてならないが、部下の行いに責任を負う中将の高潔な態度に気持ちが震えた。 今日の日本が抱える憲法、国防、教育、土地、沖縄の基地などの問題は、すべて占領中のごく短い期間を源にしていることを思うと、もっとマッカーサーの人物像と業績を知っておきたいと思う。 トルーマンとの確執をもっと掘り下げて欲しかった。2016/12/24

東京には空がないというけれど・・・

6
マッカーサーと昭和天皇の会談によって、戦後日本の形が作られたという秘話に、驚くことばかりであった。そして、それが現在の日本の課題にもなっているという歴史的事実。これは、誰もが知っておくべきだろう。最後のフィリピン攻略の司令官だった本間中将の話には、やはり泣けた。在外体験も十分にあり、文人的でもあった本間中将をマッカーサーが処刑した背景には、マッカーサーの軍人としてのメンツがあったとは。バターン死の行進の秘話についても、ぜひ知っておくべきだと思う。2017/03/30

冬薔薇

5
知っているつもりでも知らなかったこと、忘れていたこと、初めて知ったことが、あると実感した。青い目の大君、昭和天皇の戦、11回の対談秘話を大変興味深く読んだ。対談は理解を深め、日本再建の共同指導者となった。全てが占領軍の押し付けではないと。「本間は断罪されねばならぬ」は知らなかった、戦争に負けるとはこういうことだと思う。6年間の占領期間内に国造りをどうするか考えないでそのままにしてしまったツケが今来ている、今の日本は国家目標を見失っていると。冒頭の写真が貴重だ。温故知新。 2021/05/01

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