内容説明
澄ノ島に住む高校生・陽咲(ひさき)には誰からも愛される天使のような美少女・ほたると、明るくスポーツ万能な駆(かける)という幼馴染がいた。
だが、高校入学直前の春休み、陽咲の目の前でほたるが自殺を計る。
なんとか一命は取り留めたが意識が戻らないほたる。
その悩みに気づけなかったと、陽咲と駆は心を閉ざすようになった。
それから半年後、二人は東京から訪れた大学生・柊(ひいらぎ)と知り合う。
陽咲がほたるのことを話すと、柊は自身が持つ不思議なチカラを使って、本当のほたるの気持ちを解き明かしていき――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りのん
2
まるで天使のような容姿と性格を併せ持つ少女・ほたるは、幼馴染で1つ年上の陽咲と駆が高校に入学する直前、メモも残さず学校の屋上から飛び降り自殺を図る。一命は取り留めるも意識は戻らず、陽咲と駆は己を責め心を閉ざしてしまう。そんな中、大学生の柊と出会い、彼の持つ不思議な能力によってほたるの気持ちを解き明かしていく物語。ほたるの過去を描写したシーンでは、見ることしかできないもどかしい気持ちが痛いほど共感でき、特に惹き込まれました。読み終えた後はとても温かい気持ちになり、とても面白い作品でした。2018/07/29