内容説明
日独同盟論の芽生えから、運命の対米英戦争開戦まで。激動の世界史の中で揺れ動く日本の政治・外交の人間模様を描き上げる、歴史ドキュメント。 【半藤一利氏推薦!】政治家も軍人も、そして国民も、「大日本帝国が亡びるはずがない」と信じていた。その「空気」を、気鋭の著者が迫力をもって描き出している。 【著者の言葉】著者は、あるいは人物Aの軽薄さに怒り、あるいは人物Bの無責任をなじるであろう。されど、彼ら、批判の対象となるひとびとは、実は、歴史の鏡に映った著者自身であるかもしれない。国がなくなることはない、会社がつぶれるはずがない、日本人が壊れてしまうわけがない。そんな根拠のない確信を抱いているかぎり、批判されている彼らと同じ過ちを犯しかねないだろう。自戒をこめて、亡国の物語を記そうと思う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
8
やはりドイツ史の専門家らしくよく調べられていると感じました。ドイツ陸軍や外務省がどちらかというと、中国びいきでかなり肩入れをしていたということも初めて知りました。やはり第一次大戦の影響なのでしょうか?それをひっくり返してしまったのが、リッペントロップと大島陸軍武官であるというのが明確に書かれています。2013/05/13
月華
3
図書館 2010年10月発行。著者のイメージが小説家だったので、小説家と思ったら、研究書のようでした。結局今も昔も政治家は何も変わっていないようだと思ってしまいました。戦後の述懐が所々出てきて、政治家は戦争中でも普通に生活をしていたんだとも思いました。先日読んだ戦争関連の本を思い出して、政治家たちは国民のことを考えたことがあったのかとも思いました。昭和天皇の憂慮の記述が所々書かれていました。2013/12/17




