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内容説明
昭和史研究者の第一人者が、はじめて石原莞爾論をまとめた。東條英機、瀬島龍三、吉田茂など本人や側近から「昭和の闇」を再検証する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
196
昭和ど真ん中生まれの私。色々あった平成が終わる(いっそ西暦に一本化してほしい)やっぱり歴史を考える時、天皇制は抜きに語れない。そして戦争と憲法・・渡辺和子さんが赦さなかった章を興味深く読んだ。そして第七章の吉田茂の護憲はどうにも今のあの人の姿とダブるのだが長期政権の是非・・みんな自分が可愛いんですよね。信念無き政治家の手の平返しなど当たり前すぎて、この先の時代がどんな政治家を選びどんな国となって存在していくのか。批評するのは易しいけれど100年後、この国はありますか?2018/10/14
ケンイチミズバ
149
トージョーは開戦の日、皇居に向かって泣いたらしい。陛下のお気持ちに背き戦争を決断したからか、本当は小心者で国民を死なせる責任からか?軍人の肩書だけなら声高に戦争を叫んでいられたが首相に任命され、政治家として外交交渉や反対意見にも耳を向けないわけにいかない。が、狭小で偏屈な思考、才能あるライバルを異常なほど意識し、左遷し周囲をイエスマンで固めてしまう。ヒトラー暗殺計画、ワルキューレ作戦と同じ暗殺計画が未遂に終わっていたことを初めて知った。一人の権力者の異常な行動に組織の歯止めがかからないのは今も変わらない。2018/10/29
Willie the Wildcat
99
培った人間関係、知見、そして思想が、自他の暗黙知を変える。無論、正誤どちらにも転ぶという意味。既知な点が多いが、やはり東條氏vs.石原氏は興味を引く。徹頭徹尾真逆。念頭にあるのが偶像と理想、自ずと言動の論理性にも差異。2つ目の謎は興味なしも、3つ目の謎は退役後の一貫した言動にも滲む。世界という国家観という印象。但し、この点も既知とは言える。同様に、瀬島氏は官僚体質を体現。昨今の官僚の方々の国会発言も、その継承という感。一方、印象的なのが渡辺氏。以前伺ったことがある女史の言葉、『赦し/和解』が頭に浮かぶ。 2018/09/02
パトラッシュ
96
保阪氏の著書に『あの戦争になぜ負けたのか』というのがあるが、本書を読めば理由がわかる。戦前の日本は優秀な軍人を得られなかったからだ。視野が狭く独断的で失敗に学ばず、反対する者は殺すか左遷するか引きずり落とす。その最悪例が東條英機であり、瀬島龍三であり、二・二六事件の青年将校であった。こんな連中が支配者面していた状況を、綿密な取材による証言により浮き彫りにする手腕は鮮やかである。彼らによる犠牲者遺族の渡辺和子は「赦さない」と断言し、政治の場で軍部と戦った吉田茂の平和憲法制定に込めた非戦思想に考えさせられる。2019/07/01
kinupon
93
何をもって怪物するかは」それぞれの考え方であろう。賛否両論の中で問われるのはそれぞれの生き方ではないだろうか。2018/12/29
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