内容説明
あの「後妻業殺人犯」の獄中告白。
筧千佐子と交際、結婚し、間もなく亡くなった高齢男性は10人以上とも言われ、千佐子が彼らから相続した不動産や預貯金の合計額は10億円と見られています。
著者の小野一光氏は、事件取材の大ベテラン。これまで多くの殺人事件を取材し、様々な殺人犯を見てきました。その彼が、丹念な周辺取材をし、公判にも通って、ついに千佐子への獄中インタビューに成功します。
過去に例のないほど大規模な「後妻業殺人事件」を起こした動機とは? 手口は? そして被害者への思いに至るまでを千佐子にぶつけています。
そのほか、
怒りに震える被害者の親族たち
彼女が高齢男性との出会いの場として使っていた結婚相談所
殺害されなかった元交際相手
など、千佐子以外のキーマンの告白も掲載。
圧倒的な取材力で事件の真相に迫っています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
73
人生100年の時代に投げかける老いらくの恋。これが最後の恋といえば美しいのか。犯人のおばちゃん、途中まではうまくやっていたがだんだんエスカレートしてくる。何に使ったんだろう。そして、恥ずかしくて詐欺被害を申告していない被害者も多数らしい。親の孤独には無関心だが,いざ財産を分けるなんてとヒステリックになる子供達。映画も面白かった。逆に後妻業の女を食べに来る男もいる。鶴瓶がうまかった。人間、やはり隙間を抱えている。そこを埋められる、埋めてくれる存在は大切だけど、下手に財産があると厄介なことになる。難しいね。2025/06/08
kinkin
70
近畿地方で起きた連続青酸死事件の犯人について書かれた本。意外とあっさり感があり期待外れだった。毒殺というのは女性が起こすことが多いという。この事件でも何人もの犠牲者が出ている。ちゃんと解剖して調べれば解決も早くできたのかもしれない。あきらかな殺人という検死結果が出ないと解剖医が少ないこともあり不審死のなかにはこうした毒物や、何らかの手段で殺人というケースも多いのではないか。図書館本2024/09/05
fwhd8325
55
どうにも気が重い。いったい何が男たちを魅了するのだろうか。この事件の筧千佐子といい、木嶋佳苗といい、私にはその魅力がわかりません。もっとも資産もない私には、この手の女性には縁がないのでしょうが。それにしても気が重い事件です。やはり怖いです。逮捕後、痴呆が進んでいるのかもしれませんが、殺めたことに対しての言葉の一つ一つが、本当に恐ろしい。2018/11/13
つちのこ
43
角田美代子、林真須美、木嶋佳苗、そして筧千佐子。いずれも記憶に残る平成の毒婦たちだ。並べただけでどんな事件だったか結びつく。なかでも後妻業の女として有名になった筧千佐子は青酸を使った連続殺人を犯した文字通りの“毒の女”。今年6月に最高裁で死刑が確定したが、筧の周りでは合わせて11名の不審死が分かっている。いつもの取材パターンで筧との面会を続ける著者曰く、後妻業の“業”は彼女の心に棲みついた「ごう」であると書く。常人の理解を超越する殺人者の“業”の深さは、天性のものなのだろうか。それを思うと恐ろしくなった。2021/10/21
きさらぎ
43
この事件&彼女に興味があり手に取った本。なのに新たに明らかになったことが何もない。結局、当人が認知症で覚えていないと言えばそれまで。著者がたくさん取材をして、拘置所にも会いに行ったことはよくわかった。でも報道以上にわかったことは何もなくて。著者の取材の労力を無駄にしたくないがために出した本かな、と。申し訳ないが途中から斜め読み。2019/03/04
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