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内容説明
新選組の掲げた「誠」とはどういうことだったのか? 「攘夷」から「開国」への大転換期の京都に、佐幕の旗を翻して散っていった時代の徒花的な存在「新選組」がつらぬいた「正義」とは何だったのか? のちに捏造された殺人集団のイメージがくつがえる平成の新発見とは? 新史料を読み解き、新選組の実態に迫る歴史読み物。
目次
第1章 結成
第2章 躍動
第3章 分裂
第4章 敵対
第5章 転戦
第6章 死闘
第7章 終焉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
7
ペリー来航以来、揺れる江戸幕府の治安維持舞台として京都の町に繰り出した新撰組にはいくつか謝った歴史認識がある。 戊辰戦争による大方のみかたは明治維新賛美であり、尊王攘夷の志士に対する絶賛だった。新撰組はその志士を弾圧する極悪の集団として描かれることもある。 一方で、少なくとも近藤勇らはまごうかたなき尊王攘夷思想の持ち主であったし、その思想と幕府擁護とは矛盾するものではなかった。元治元年池田屋に集まった浪士たちが謀議をしたのは、風の強い日に京の街に火をかけ混乱に乗して孝明天皇を拉致しようというものだった。2018/12/04
京
3
どちらかというと、「新撰組を中心に幕末を解説する本」みたいな感覚で、さらっと読むのがオススメかと。サブタイトルは、ちょっと大げさかなぁという感じはしますね(^ω^;)皆さまの感想にあるように、疑問に思う記述もあるけれど、大阪での力士集団との乱闘の件など、他の書籍ではサラッと流されてしまうようなマニアックな点が詳細に書いてあるのは面白い。
UMA
3
新選組の動きだけでなく長州ら周辺情勢も時系列に沿って書かれているので理解がしやすい。が、「池田屋事件の為に明治維新が10年遅れたという意見云々」はどうかと思う(1864年に起きた池田屋事件が1867年の大政奉還・王政復古の大号令や1868年の明治改元を10年遅らせた?永倉翁の新選組顛末記では1年遅らせたと書いてあるのに?)。あと永倉さんは原田さんと一緒に彰義隊に入ったけど途中で隊を離れたとか浅葱の隊服はリバーシブル着用可能とかどんな史料の引用かと思うことが多い。「史実の新選組」という割には…という感じ。2011/10/16
ねずみこ
2
同じく隊服リバーシブル発言に違和感。言い切ってしまうのがすごいです。ちなみに額兵隊はリバーシブルだったんですね。2013/04/13
陸
2
他のユーザーの方も書いてる通り、確かに隊服のリバーシブル発言はどうなのかと思った。池田屋の時点では隊服を着てる人がほとんどいなかったと言うのが本当なんじゃないかな。隊士からは正直不評だったみたいだし。生地は夏用の薄いものだったから、冬には着る人が減ったとなんかの本でよんだけど。ただ新撰組について書いてある本は幕府系の目線を主に書かれた物が多いから、新政府軍目線でも書かれているため分かりやすかった。2011/11/16