- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
「どうすればプロ棋士になれるのか?」
本書はプロ棋士養成機関「奨励会」の実像を描くことで、その問いに答えるものです。
プロ棋士という職業が多大な労力を払ってでも目指す価値のあるものかどうか、という問題から始まり、奨励会の制度、戦い方、勉強法が元奨励会員である著者本人の述懐を交えて語られます。
プロ棋士養成機関「奨励会」とはどんな場所か?
どのくらい強ければプロ棋士になれるのか?
奨励会員の日常とは?
重要なのは努力か? 才能か?
夢破れた退会者のその後は?
そこは青春を捧げる価値のあるところか?
天才少年、天才少女が淘汰される奨励会という沼でもがき苦しんだ姿がそこにはあります。
将棋界に現れた超新星・藤井聡太ですら6連敗を喫したこともある奨励会。
その世界を本書でぜひ覗いてみてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
むーちゃん
107
私は将棋は将棋ウォーズで指します。 2級です(2018年8月現在)。ネットでプロの試合見るのも。野球も、しかりなんの世界も簡単ではないです。 それを分かりやすく、体系的かつ自身の経験を元にかかれてます。面白かったです。プロまでいかないまでも頭を使うという観点で野球同様息子に将棋を教えたいです。 2019/08/19
キク
52
奨励会には、妙に心が惹かれてしまう。地元で神童といわれた少年達が凌ぎを削り、「鬼の棲家」と呼ばれる三段リーグからの脱出を目指す。奨励会を自主退会した著者が語る奨励会は、すごく生々しい。プロ棋士達はその高い矜持と、今この瞬間の戦いに全てを捧げているが故に、自らが同胞の夢を踏み潰して通り過ぎた奨励会を、うまく語れないのかもしれない。タイトル戦と対局数の関係で、1億円オーバの棋士はでて1人だけで、10位の年収で2千万というのは、神童が成るか成らざるかで人生を賭けるにしては安すぎるけど、それでもなんだろうな。2026/01/18
akihiko810/アカウント移行中
30
元奨励会員(プロ棋士の養成機関)の小説家による、奨励会の現実を紹介した本。印象度B+ 井上門下の元奨励会員で1級で退会した著者。奨励会には「満26歳の誕生日までに4段(プロ)になれなければ退会」という鉄の掟がある。つまりプロ棋士になる、という「夢」は期限付きで乗り越えなければいけないのだ。それもプロになれるのは年間わずか4人。 本書はその夢に破れた「敗者」の目から見た奨励会という組織の現実。夢破れた者だけに、そこに描かれる現実はシビアだ。いや、夢叶った者でもシビアにならざるをえまい。2023/06/07
tom
19
「サラ」のシリーズを読み、将棋の天才たちの世界はどんなものか、彼らは何が見えているのかという関心で読んでみた。でも、この本に出てくるのは、将棋が好きでたまらず、熱中して指し続け、強くなった人たち。この中のほんのわずかの人が「天才」なのだろう。ということで、期待はかなえらなかった。でも、著者は書いている。「奨励会の物語が人の胸を締め付けるのは、奨励会というシステムがあまりにもわかりやすく若者たちの挫折を描き出すからだ」。なるほどと思う。多かれ少なかれ挫折を抱えるのが人の常、だから自分を重ねて刺さるのだろう。2026/02/04
チャー
17
かつて奨励会に所属した小説家の著者が奨励会時代と退会後に至るまでを綴った本。経験者が記す将棋界の話や将棋の勉強法などは大変興味深い。過去には地方と都市で環境による大きな差があったのに対し現在はネットとPCにより大きく変わっており、逆に上手くそれらを使いこなすことが上達につながる面もあるという指摘は、時代の変化を強く感じた。大会優勝経験者たちがひしめき合う奨励会の、3段リーグの壮絶さを改めて感じた。2022/09/30




