小説 曲直瀬道三―乱世を医やす人

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小説 曲直瀬道三―乱世を医やす人

  • 著者名:山崎光夫【著】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 東洋経済新報社(2018/07発売)
  • ポイント 24pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492062098

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内容説明

信長、秀吉、光秀の命を預かり、家康に医術を授けた名医がいた。
誰もが知りたかったその生涯がついに長編化!


 いつ寝首を掻かれるかしれない戦国の世である。敵の大将を診ている医者に身を預ける行為は危険極まりないはずであった。しかし、多くの武将らが曲直瀬道三を頼ったという。

 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三傑をはじめ、天皇、足利将軍のほか、毛利元就、細川晴元、明智光秀、さらには千利休などが軒並み列挙される。よほど医術に長け、さらに人間的に信頼されていたにちがいない。

 わたしは医学・薬学の世界を執筆の分野と決めて、日本の医学史を紐解くうち曲直瀬道三に出会った。患者を診察し、病態をつかみ、薬を処方するという、今日行なわれている、この当たり前の医療を実践、体系化したのが道三だった。その上、初めての民間医学校を建設、多数の門人を育てている。

 市井の人々から多くの武将まで、わけへだてなく診た曲直瀬道三という医者は一体何者なのか。わたしはその生涯に深く興味を持った。それが本書を執筆する出発点だった。 (「あとがき」より)

目次

プロローグ
第一章 水雷の章
第二章 地沢の章
第三章 山風の章
第四章 天雷の章
第五章 天沢の章
第六章 風雷の章
第七章 地山の章
第八章 火水の章
あとがき
主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Book Lover Mr.Garakuta

4
図書館本:読了。名前は、聞いたことあるけど、どの時代の人かは存じ上げず、この小説を通して、こんな人もいたんだと思う。特に医師としてのプライドと言うか誇りの高い人で、患者に寄り添うあたりは素晴らしく、ご意見番としても名をはせたようである。速読のし甲斐のある二段組の本だった。要再読。2018/11/25

さらちゃん

4
面白かった。名前はしってても、よく実態がわからなくて。すごい、とおもう。戦国時代、領地を越えて移動して、診察したことは驚愕に値する。当時から医者はそういう扱いがあったのだろうか。 星四つ2018/09/09

Ryuji

3
★★★★☆戦国時代の医師・曲直瀬道三の生涯を描いた小説。名前は当然知っていたが、この人を主人公とした小説は初めて読みました。幼少期から青年期にかけての修業時代から、当代一の名医と言われるまでになった晩年までとても丁寧に書かれている。道三と関わった(診てもらった)武将たちの中で織田信長以外では、毛利元就が特に気になった。尼子家を滅ぼした後、さらに上洛するか否か道三の助言により諦めたと書かれているが本当にそうだったのだろうか?貴賤を問わず患者を診るという信念と医師としての技術力が名を残した人なのだろう。2018/10/06

漢方売り

3
漢方家なら必ず聞いたことがある曲直瀬道三ですが、ここまで詳しく人生を追った本は初めてではないだろうか。曲直瀬道三は著作の多さでも知られているが、そのいくつかの成り立ちについても伺え面白かった。また、田代三喜はもちろん、永田徳本のキャラも良い。この3人の道中はきっと楽しく、道三の人生において、一番の青春時代ではないかと思った。2018/09/17

はれ

3
読みごたえのありました。分厚い本ですが、戦国時代を生きた医師、曲直瀬道三の生涯が描かれています。これまで、その時代の小説でいくらか目にしていただけの名前でしたが、すごい医師だったのですね。鍼灸や薬の処方などの描写は、興味深く読みました。武士の物語は、騙す、殺すなど、つらい場面が度々出てきて、斜め読みしてしまうこともあるのですが、この小説は、安心して読めました。2018/09/01

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