中公文庫<br> パリからの紅茶の話

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中公文庫
パリからの紅茶の話

  • 著者名:戸塚真弓【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 中央公論新社(2018/06発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122054332

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内容説明

コーヒー好きのフランス人は、どうしてお茶によそよそしいのだろう――
パリに暮らして三十年、フランス料理とワインをこよなく愛好する著者が
五感を通して積み重ねた、歴史と文化の街ならではの心躍る紅茶体験。

お茶とワイン、この二つの飲み物が持つ香りと味は、
人の顔や性格のように変化と個性に富んでいて少しも退屈しない
――「あとがき」より
〈目次より〉
チャールズ二世と紅茶/南蛮屏風と茶/マドレーヌか焼きパンか!/アブダビの紅茶/ティポットが語る十八世紀の優雅/お茶とワイン/マルコ・ポーロと茶と磁器/烏龍茶と石乳香/朝一番に飲むダージリン ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

385
著者は本書の刊行の時点でパリ在住30年。タイトルには「パリからの…」とあるが、これは著者の住むパリを起点として、近隣のヨーロッパ諸国の紅茶の話といった意味。全編これ紅茶にまつわる蘊蓄といえばそうなのだが、語りが巧みであるために蘊蓄という感じはしない。ヴァン・ダイクのチャールズ1世の細密画から起筆するなど、いたって巧みな構成。文中にも出てくるが、角山栄の『茶の世界史』をもヨーロッパ及び日欧交渉史に限っていえば、あるいは凌駕するかも知れない。また、フランス文学と紅茶など随所に深く幅広い教養を示す。2022/04/17

mocha

105
パリ在住日本人マダムのお洒落なエッセイ…かと思ったら!軽く読めるようなモノではなかった。歴代王朝におけるお茶会のあり方、ポルトガルやオランダの東方交易から茶葉や茶器、ひいては焼き物の変遷などをさまざまな知識と経験から探求する。ワインや中国茶、グルメ、芸術の分野まで造詣も深い。私などマグカップにティーバッグの紅茶でも満足する下々の者だけれど、茶の奥深さには惹かれるものがある。いろんな画像や人物について検索しながら読んだので結構時間がかかった。できれば写真を入れてほしかったな。2017/12/01

かぼすけ

15
本屋で気になったすぐ後に、図書館の新書コーナーで発見(ラッキー♪)パリを中心にヨーロッパでの紅茶にまつわるお話が作者の生活など身近なところから語られる。ヨーロッパでも国によって紅茶の立ち位置は違うんだねぇ。カタカナがどうも苦手だから、王様や妃の名前は抜けてしまうのだけどおもしろかった。ポルトガルから日本にきた言葉はカステラやこんぺいとうなどあるけれど、逆に日本から渡った言葉もあるんだね!2011/02/24

クナコ

14
初読。フランスはソルボンヌ大学元学長の夫を持つ女性エッセイストによる、フランスから見た紅茶文化と日本人として見た茶の歴史のあれこれ。著者は歴史の専門家ではないがなかなか育ちが良いらしく、歴史に関する教養とフランス文化経験の豊富な食通である。そこここで得た知識から歴史上の茶(紅茶、日本茶、中国茶等)や茶器の役割、当時の味わいに想いを馳せる文章は読んでいて楽しい。日本とポルトガル、オランダとの関係や、ヨーロッパ各国のコーヒーと紅茶に対する文化の違いもまた興味深い。文中で紹介される「茶の世界史」も読んでみたい。2022/02/23

マサキ@灯れ松明の火

11
「茶」の研究が進まない…「マイボトル」にタップリのウィタードのイングリッシュブレックファーストを淹れて(紅茶の先生が見たら‥嘆くな…この飲み方…)‥飲みながら1冊目読了。フランスに住む日本人が見た「フランス人と紅茶」の話‥興味深い‥非常に興味深い‥だが、頭が追いつかない‥2011/07/23

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