アメリカのナボコフ 

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アメリカのナボコフ 

  • 著者名:秋草俊一郎 
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 慶應義塾大学出版会(2018/06発売)
  • ポイント 28pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784766425222

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内容説明

新大陸に移住後、『ロリータ』によってスキャンダラスな形で知られたナボコフは、いかにアメリカの大作家へと上りつめたのか。芸術家、文学者へと意図的に自己イメージを操作しながら、亡命者から「世界文学」への道程を歩んでいった作家の姿を、本邦初公開となる膨大な新資料を通じて描きだし、従来のナボコフ像を一新する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

89
作家ナボコフの『文豪・巨匠』イメージをいかにして作家自身が作り上げていったかを論じる研究書。世間的に売れる、名声と収入を得るための彼の戦略の数々。亡命ロシア人小説家から英語作家になるまでや、代表作『ロリータ』の背徳的な内容とは間逆な、蝶収集と妻と家族を押し出す肖像写真や、署名入りの遺品の処理など、初めて知ることが多かった。神格化されがちな作家の俗さに人間らしさを感じてしまう。出版社に怖気づいていたがさほど難しくない内容だった。ナボコフのファンであればオススメ。2020/06/19

ami

4
面白かったです2024/11/24

donut

4
アメリカへと渡ったナボコフがどのように英語作家としての地位を確立していったかを、膨大な資料を参照して描いた大著。亡命者コミュニティからの孤立、出版ビジネス、自己イメージの操作といった、私のような俄かナボコフファンからすれば、あまり知りたくなかったようなナボコフの一面にまで迫っているが、ナボコフに限らず、文学の世界というのはこういうものなのかもしれないとも思ったり…。芸術とビジネスとは、やはり切り離すことのできないものなのだろう。2章が凄く好きで、そのまま映画化して欲しいくらい。2018/10/29

parakeet_woman

3
亡命作家としてのナボコフの姿を知ることができた。恥ずかしながらナボコフに対して「ロリータの人」以上の認識を持っていなかった。薄学な私のケースを踏まえれば、大いに誤解されてきた作家でもあるのかもしれない。彼の短編を読むと亡命作家の背中がありありと見えてくる。青白い炎などの長編ばかり読んできたが、短編を読んだときに彼の印象が、まさに「がらり」と変わった。ここまで「がらり」という擬音語の成り立ちを意識したことがないほどに。短編こそ、ナボコフの神髄を感じることができると思う。2019/07/27

mori-ful

2
研究者はすごい。2025/01/31

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