内容説明
携帯電話やパソコンのもっとも重要な部品ともいえる半導体チップの中を支配する量子論。素粒子などのミクロの世界にも適用される法則で、遺伝子など生物の構造や進化、そして宇宙の創生までを解明していきます。「神はサイコロを振らない」と、相対性理論を確立したアインシュタインは最後まで量子論に異を唱え続けました。本書は、ニュートン力学では考えられないような理論のため多くの人が戸惑い、魅かれていく量子論を易しく丁寧に解説していきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
vinlandmbit
11
まずは序盤の定性的な概念のわかり易さが良い点か。どうしても立ち入ろうとすると方程式の導出、理解は避けられないので難儀になって行くが、それでも可能な限り容易にという著者の想いが伝わってくるので、初学者にもお勧めの一冊。2014/09/15
Ironyuc
4
量子論の入門書だが、ハイゼンベルクの不確定性原理の証明や、シュレーディンガー方程式を解いたりするので、その論理を飲み込むのは割と根気がいる。また、フェルミ粒子、ボース粒子、トンネル効果等々、多くの用語が飛び交うので、それらを意味と共に記憶に留めるには時間がかかるだろう。このように素人がしっかりと量子論の理解を定着させるには時間がかかるように思われるが、それは量子論を学ぶに当たり必ず最初に乗り越えるべき壁な訳で、本書は難しいが考えればスッキリ理解できるように書いてあるので、良書なのではと思う。2012/11/13
WITHWIND
2
結局のところ、消化不良で読了。 いくつか量子論のキモが理解できたので良しとする。 どうしても方程式の理解が必要になってくるわけで、 大抵の人はあれを見て脱落するんだろうけど、 できる限り容易に説明している著者の努力が見てとれた。 あれで理解できないのであれば、諦めた方がいい(笑)2016/02/29
クワス
1
量子論に興味があり、この本を読んでみた。量子の世界を全く知らない人でも読み進めることができると思う。量子論は非常にわかりにくく、かつ魅力的な学問である。皆さんはふとしたときに宇宙がどうしてできたのか疑問に思ったことはあるだろうか。そうした疑問を持つものであれば、1度は触れておきたいのが量子論である。現代の技術、とりわけコンピュータなどにはこの分野の知識が応用されている。知っていても損はないことばかりだと私は考える。