内容説明
東京で生まれ育った私は、結婚を機に福岡や名古屋に移り住んだ。出産、育児と共に出発した作家生活で、社会経験に乏しい私は、大勢の方々から取材を通して多くの貴重な知識を頂いた。そのお陰でいつもテーマを持つミステリーを書くことができたように思う。――眼精疲労からグリーン碁石を開発し、心身症から新しい世界がひらけたという作家の「獲得体験」とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kigalisoupe
0
好きな作家のエッセイ。主婦と母と作家をぜんぶこなしてきた彼女の裏話。「白愁のとき」読みたくなった2011/02/17
Cinejazz
0
歳を重ねると失うものが多くなる。職場や地位、体力や健康、友人や配偶者、髪の毛や肌の色艶までも失う。これを精神医学では「喪失体験」と言われているが、筆者は「獲得体験」と名付けて、別の世界に眼を向けて生きることの喜びを語っている。歳をとっても、絶えず新たな体験を試みることで、みずみずしい感性を持ち続けること、これぞ人生を愛おしみ生きることと諭している。 夏樹静子さんのご冥福をお祈りします。2018/06/04