内容説明
庭に薔薇の花が咲き乱れるこの屋敷で、一緒に赤ちゃんを育てられたら……。
エミリアは奇跡のような妊娠を果たした――不治の病で逝った夫が体外受精専門クリニックに遺した精子を使って。ところが、ある日、出向いたクリニックで取り違えの事実を告げられる。おなかにいる子の父親が亡夫ではなく、知人の大富豪サムだなんて!独りで不安な彼女は、田園地方にあるサムの屋敷にたどり着いた。クリニックの院長からともに説明を受けたあと、“困ったことがあったら、いつでも来ていい”と言ってくれていたから。優しい出迎えといたわりの言葉に、エミリアの気持ちは激しく揺れた。ハンサムで精悍なサムに強く抱きしめてほしいけれど、赤ちゃんと私に対して何の義務もない彼に迷惑はかけられないわ……。
■いかにもイギリス作家らしい繊細な物語を紡ぐC・アンダーソンの新作をお届けします。身重のエミリアは、やむなくサムの屋敷で暮らし始めますが、けなげにも仕事と住む家を探そうと努めます。そんな彼女を見かねたサムは庭の手入れをしてほしいと申し出て……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiyuki_1717
1
ロマンス自体より、ヒロインが妊娠した経緯に納得がいかず、出だしから無理があったような…ヒーローの兄と兄嫁がヒロインの友人だという点でも設定が強引だと感じた。ヒロインはヒーローに対してはすごく自立を主張して、出ていこうとしたり、仕事を探そうとするのに、その前はというと、亡くなった夫の親の家で無職でいたわけで、亡くなった夫の家は良くて、お腹の子供の父親の家はダメという理不尽な考え方が理解できなかった。子供を産んでからのことも全然考えていないし、年齢の割には現実的ではなく、好きになれないヒロインでした2019/06/22