内容説明
徹底した現場主義で世界の潮流を読み解く。
1989年、ベルリンの壁が崩壊して以降、世界のあらゆる垣根を取り除こうとする「グローバリズム」の波が席巻した。しかし、今、垣根が取り除かれたはずの世界で新たな「壁」があちらこちらで築かれようとしている。その「壁の正体」とは何なのか? NHKのキャスター大越健介氏が徹底した現場主義を貫き、世界各地を巡りながら綴った取材ノートをもとに壁の正体に迫る一冊。
人気番組「激動の世界をゆく」(BS1)で訪れた中から「ジョンウンは道化師か」(北朝鮮)、「せりあがる国境」(メキシコ)、「疾走する民主主義」(台湾)、「ロシアをにらむ小国の矜持」(バルト三国)、「ポピュリズムの行方」(オランダ)、「終わらない欧州危機」(スペイン・ポーランド)、「寛容のイスラム」(インドネシア)、「もったいない国」(カザフスタン)、「魂に火をともす」(日本・五輪)の全9章で構成される。
小気味よくわかりやすい文章で綴られた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
55
11か国・市。歴史に、そして政治に翻弄される国民。それでもひるまず立ち向かう国民の姿勢が印象的。民族・文化への誇りと愛情が、言動の源泉。著者が最後の章に五輪を取り上げたのは、そういった主旨もあったのではないかと推察。既知が多い中で印象的なのが、『カザフスタン』の”被爆国”の件。負の遺産との共生。これぞ”カザフ”の意味也!対照的に、共生の実験体EUが試される意味でもある。ナターシャさんの件は、様々な示唆に富む。〆の二世の都子とマギノの友情。多様性の強みが共生を加速させるのか、アキレス腱となるかは我々次第!2018/10/16
とよぽん
22
NHKの「ニュースウォッチ9」でキャスターを務めていた大越さん。普段TVを全く見ない私も、あの番組を楽しみにしていた。その大越さんの、近年の放送記者としての取材をもとに書かれた本書にも、彼の人間的な魅力が随所に見られた。激動する世界情勢の取材を通して、常に日本を見つめるまなざしに力をもらった。2018/09/07
モビエイト
3
激動の世界をゆく。世界が身近にそして影響が及ぶ近年、どうやって世界と繋がりを持っていかないといけないか? 大越さんがあらゆる国に行ってレポートされた取材日記。 マイナーな国の事も取り上げられて初めて知る事も多く良かったです。2018/06/23
tecchan
2
NHKキャスター大越健介氏が、NHK「激動の世界をゆく」シリーズで取材した世界各地の現在を取材ノートからまとめたもの。世界各地の様々な壁、そして、それに向かう人々の姿が描き出されている。現代の世界が抱える様々な課題が浮き彫りにされる。2018/06/25
takao
1
ふむ2021/11/25




