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内容説明
私たちの漢字の常識は間違いだらけ!? 「比」の画数は? 「口腔」「垂涎」「憧憬」本来の読みは? 「環」の下をはねると間違い? 漢字の蘊蓄を楽しみながら学べる魅力的な一冊。
目次
第1章 漢字を読む
第2章 漢字を書く
第3章 漢字を作る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
22
漢字を「読む」「書く」「作る」の三章に分け、文献・根拠に基づいて深く掘り下げる。個人的には、中でも「第二章 漢字を書く」は興味深かった。「木へんの縦棒ははねるのか、はねないのか」などといったことは、単に何が正しいかということではなく、漢字として正しいとはどういうことか、何を根拠に正しい正しくないを判断すべきかにまで言及している。普段、見過ごしてしまう点を鋭く指摘され心地よかった。当用漢字字体表の「使用上の注意事項」に書かれている「この表の字体は、これを筆写(かい書)の標準とする際には、点画の長短(→)2013/06/29
ま
17
研究の第一人者でありながら漢字に対する大らかな眼差しが印象的(タイトルにも端的に表れている)。トメハネハラスメントで漢字が嫌われることを憂えておられる。そうそう公文書における固有名詞の字体とか面倒なのよ。そして漢字の知識ない奴に限ってトメハネとか字体の違いにうるさいという…いかん愚痴になってしまった。形声文字における音符の役割も再認識した。すなわち、音符に意味はない。だからこの音符の部分を簡単な別の字に置き換える簡体字は一応理にかなっているということか。2021/06/13
有理数
12
素晴らしい。私たちが普段使う「漢字」を「書く」「読む」「作る」の3章に分け、漢字の疑問や成り立ち、面白さを説く。平易な文章と明快な例とエピソードながら、大変勉強になった。特に第2章の、高校生の疑問を踏まえての「漢字の"ハネる""ハネない"の正誤判定」という国語科・漢字教育における、誰しもが少しは感じたことのある疑問を、極めて論理的に解きほぐす流れは圧巻。何より、漢字研究の権威であることに驕らず、大らかに柔らかく物事を見つめている著者の姿勢が快い。漢字の奥深さと魅力に溢れた一冊。2020/04/21
メタボン
12
☆☆☆ 漢字は中国の文字だということを再認識。中国の字書は難しいし、それにしても何と漢字の種類の多いことよ。2015/04/23
Yohei
8
阿辻先生の本。過去に読んだ本と重複する点も多かったが、最終章の漢字を作るは面白かった。2019/02/23