内容説明
1億年前、インドとマダガスカルからなるレムリア大陸で霊長類は産声を上げた。2000万年前には東南アジアの失われた大陸スンダランドで類人猿が進化し、アフリカに到達したその仲間からヒトが生まれる。華奢な骨格と裸の皮膚、巨大脳をもつ、異端なサル=現代人は、いつ、どこで生まれたのか。そして日本人の祖先はどこからやってきて、どこに行こうとしているのか。サルから日本人へのはるかな足跡を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
40
2016年刊。ホモ・サピエンスはどんな生物か。オランウータン、ゴリラ、チンパンジーと根本的にどう違うか。ヒトの先行種たちと何が違ったのか。各種が生まれた環境や主食を深く検討し、適応の実際を考える。華奢なサピエンスが同時代を生きた、エレクトゥス(原人)とネアンデルタールは遥かに頑健だが、大型肉食獣と同じ理由で少数だった。彼らの食べない海産物を糧に、サピエンスはアフリカを出てアジア南岸を進み、中国でイヌという伴侶と出会った、と著者の仮説は続く。ロマンと思い入れに溺れるギリギリで止まっていて、面白く読めた。2024/05/24
かごむし
26
読書の醍醐味は、網膜に映るだけの視界の狭さを、時を越えて、空間を越えて広げてくれることにあると思う。ヒトのルーツをたどるために、数千万年、また全世界を視界に入れるために、すさまじい距離までのズームアウトがなされる。その遠景から見た人類、また、自分自身という存在を見たときに、今まで見えなかったものがくっきりと見えてきたような気がした。何かの観念の枠が外れるきっかけになる本であることは間違いないと思う。ヒトは「裸という不適応形質を乗り越える苦闘によって」誕生した。生命の本質は苦闘を乗り越えて生きる力であろう。2016/10/09
魚京童!
17
頑張ってきたね。おめでとう。頑張ったね。よくやった。そんな言葉をかけてもらいたいのだろうか。それで満足なのだろうか。サルなんてどうでもいい。類人猿なんてサルの仲間だ。私はヒトだ。君らとは違うんだよ。ニュータイプなのだ。っていう話を永遠としてた。ずっとしていればいいと思う。そんなどうでもいい。世界は変わらない。だから変えるしかない。私の手で。そうしたら、私はどんな存在になるのだろうか。存在を消されるのだろう。ヒトである間でしか存在しえないのだ。神になってしまったらそれで終わりなのだ。存在してはいけないのだ。2020/01/21
勝浩1958
11
類人猿の起源はユーラシア大陸南東部で、ホモ・サピエンスの起源はアフリカであることを覚えておこう。それと、人類の生存にはイヌの存在は忘れてはならないのです。ネアンデルタール人は完全な寒冷地適応ができなくて絶滅したのですが、ホモ・サピエンスとは交配しています。日本列島は、世界でもまれに見る自然豊かな地であるようです。脳の発達の欠くことのできない必須脂肪酸やミネラルを多く含む魚介類を主食とすることとイヌの家畜化に成功したことで、ホモ・サピエンスは生き残ってきたようです。2016/11/26
武夫原
4
人類学的な内容を期待していましたが、本書はどうやらそういう意図ではないようですね。筆者のフィールドワークの場面や経験が書かれている部分がつまらないし、いらないです。各章が内容的に独立している感じで、ヒトの進化の歴史が分からないです。内容は薄いです。好奇心が刺激される内容ではありませんでした。2016/11/07
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