内容説明
東京で夢破れた遥香は故郷に帰る途中、不思議な声に呼ばれ京都駅に降り立つ。手には見覚えのない星形の痣が…。何かに導かれるかのように西陣にある老舗料亭『月乃井』に着いた遥香は、同じ痣を持つ板前・由弦と出会う。丑三時になれば痣の意味がわかると言われ、真夜中の料亭を訪ねると、そこにはお腹をすかせたあやかしたちが!? 料亭の先代の遺言で、なぜかあやかしが見える力を授かった遥香は由弦と“あやかし料亭”を継ぐことになり…。あやかしの胃袋と心を掴む、まかない御飯全3食入り。癒しの味をご堪能あれ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
51
あまりにも大人げないレビューに我ながら沈没。ナイス頂いた方ごめんなさい。京都と言えばなんでもあり・・の本が多数出回っておりますが、いけずな古都とか表裏のある京都の街と人・・等とあまりにも無神経ではないでしょうか。京都嫌いを書かれた井上氏でもそこまでは・・それともそのままの上っ面だけをとらえられたのか2019/09/09
カメ吉
49
予想以上に楽しめた。特に後半のふたつの話はすごくよかった。 料亭『月乃井』が深夜に妖専用の裏の『月ノ井』になり昼の残りでまかない御飯を妖たちに振る舞うという設定も新鮮でした。 でも、ほんわかムードの中でも、『狐』と『猫』の話はしっかりイイ話になってました。 遥香と由弦の関係も気になるし、続編があれば読みたいです。2018/05/30
hirune
42
【Kindle】今流行の 京都で〜あやかしで〜ご飯屋さんもので、なかなか楽しかったです😄祇園祭りのこととか 伏見稲荷とか「マッサン」の大将のウイスキー工場とか 観光案内的側面もあって、京都は良いですね 舞台として。安倍晴明の子孫の男子とその幼馴染みの女の子があやかし向けの裏料亭を営むお話。幼馴染みって気心が知れてていいけど、その分余計なことまで知られているという 痛し痒しな二人でした☆2019/10/28
本屋びと
22
数あるあやかしモノのなかで、表紙が好みだたっので読んでみました。昼と夜、表と裏のお店の設定や各話のキャラクターがよかったです。ただ、誤字脱字誤植が目立った(5か所くらい?)のがちょっと残念。あとがきに急いで書いたような事情がありましたが、本として残るものなので、もう少し丁寧に作ってほしかったかな。。2020/03/15
メルル
21
同じ痣が結ぶ縁。京都の老舗料亭「月乃井」の夜の顔はあやかしたちが訪れる「月ノ井」へと変貌する。まかない御飯とはいえ、老舗料亭の残り物で作る料理はとても美味しそう。切ない話もほっこりする話も良かった。特に「笑う化け猫」が好み。あとがきにある「ほっこり人情ジャンル」という言葉が気になる。私の主観では人情では無かったような気がする。さてどうでしょう。2018/06/12