七十人訳ギリシア語聖書入門

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七十人訳ギリシア語聖書入門

  • 著者名:秦剛平【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 講談社(2018/06発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065120941

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内容説明

ギリシアが強大な力を持っていたヘレニズム時代。アレクサンドリアの七十二人のユダヤ人たちが、ヘブライ語聖書をギリシア語に翻訳しはじめたという。この通称「七十人訳」が、こそ、現存する最古の体系的聖書であり、「イエス時代の聖書」である。七十人訳聖書とはなにか。なぜ生まれ、いかにしてキリスト教を変えたのか。『七十人訳ギリシア語聖書』の訳者が、長年の研究の成果をわかりやすく解説する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

13
著者の基督教ユダヤ教関連書籍は何冊か読んだ。ユダヤ教の革新運動たる基督教が西洋人の手に渡った結果、歪曲され妙な西洋優位の基となった事に私は反感を持っているので、著者のシニカルで野次馬的文章には屡々同感するが、本書は資料の異同等、文献的書誌的羅列が多く、素人一般読者には内容に無用な細かさを感じる本だった。日本の口語訳聖書さえヘブライ資料を底本とする現状からすれば、ローマの制圧から2度のユダヤ戦争を経て、当時のインテリユダヤ人のヘレニズム対応であった翻訳事業とその後の影響には、別の一般向け記述方法があると思う2023/02/04

mstr_kk

8
旧約聖書の、現存しないヘブライ語テクストをもとに、前3~前1世紀に成立した《七十人訳》ギリシア語(旧約)聖書。新約聖書に引用され、古代キリスト教でも用いられて、絶大な影響力をもったそのテクストは、アレクサンドリアのユダヤ人知識人によって作られたのではないかと、筆者は推測しています。このテクストの謎を追う中で、さまざまな時代のドラマが垣間見え、非常に興味深い内容でした。キリスト教に対して批判的な距離を取れる立場の著者であったことも、面白さの一因です。それにしても、読ませる文章。2019/12/12

maqiso

4
ヘレニズム文化の中にいたユダヤ人知識人が正典をギリシア語に訳したものが、キリスト教が広まるに連れて権威を持った。それぞれに間違いの多い複数の翻訳があった状態から、初期のキリスト教徒に使われたことで正典として確立したのが面白い。細かい話と概要が混じっていて読みにくい。2020/02/27

おおとろ

4
☆☆☆☆2019/11/29

S

1
この本は旧約聖書の七十人訳(紀元前2、3世紀頃のギリシア語訳)に関する本である。ヘブライ語が読めない人(ディアスポラユダヤ人含む)向けの翻訳であり、(意図的と思われるものも含め)翻訳間違いも多いようである。 よって、現代の標準的な日本語訳旧約聖書(新共同訳)はヘブライ語テキストからの翻訳である。他の国も同様だろう。 ただ、七十人訳聖書の意義がなくなったかというとそうではない。現存する聖書では、ヘブライ語より七十人訳のほうが遥かに古く、新約聖書の著者たちも七十人訳に慣れ親しんでいたからである。2023/07/17

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