内容説明
ギャンブル障害の治療を専門的に行っている精神科医が、“行動”の視点から見たギャンブル障害の治療の有効性を中心に解説。「自業自得」「根性が足りない」といった物言いで当事者自身の責任にする傾向が強い現状に警鐘を鳴らしながら、ギャンブル障害の概念や脳とギャンブルの関係、診断と治療など、回復に役立つ情報が満載。当事者自身・家族・治療者など、ギャンブル障害に悩むすべての人に向けた1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
71
読みやすく分かりやすい。何故人がギャンブルに嵌ってしまうのか、そのメカニズム。報酬系についても実にシンプルに解説されている。期待される薬物療法として、海外ではナルトレキソンがあるものの効果絶大とは言い難く(現在ゲーム依存の治療などに導入できないかとの声も上がってる薬)、似た薬でナルメフェンがアルコール依存の治療に使われてるけど、これも飲むだけ簡単な薬ではない。やはりきちんと見立てることが大事。つまり治療に王道はなく、手探り状態でもある。潜在的なパチンコ依存対策も不充分なままIR解禁には不安しかない。2020/01/15
こばまり
52
当事者に一体何が起こっているのか、行動分析学や行動経済学を用いて、平易に説明しており分かりやすい。専門とする医師が少ないうえに、そもそもどこまでを医療でカバーすべきか等の整備がされぬまま、カジノ解禁となることへの不安が募る。2019/05/17
kanki
15
勉強になった。今の気分を良くすること、将来起こり得る良いことを沢山知っておくことも、防ぐコツ2021/04/20
ひろか
13
行動分析から医師に転身した異色の経歴。ページ数は少ないが、ギャブル障害に関する基礎知識はこれ一冊で十分すぎる2017/09/18
☆りはこ☆
9
こうしてみると、パチンコとか、ギャンブルの世界はうまく回っているなぁと思う。2018/12/06