内容説明
MBT(メンタライゼーションに基づいた治療)をやさしく学ぶ!
外傷的育ちとは、子どものころに身体的、心理的、性的な虐待を受けた体験、心や脳にダメージを与えるような養育体験とその影響を意味する。
本書では著者の豊富な臨床経験に基づき、いわゆる毒親、虐待などの外傷的育ちから生じる種々の心理・行動特徴について幅広く解説。適切なミラーリングと分離、メンタライズ力の成長を軸に、患者に安心感を与え心の成長を促す治療や支援方法を紹介する。 境界性パーソナリティ障害に対して効果が実証されていて、近年注目を集めているMBT(メンタライゼーションに基づいた治療)を平易に学べるよう構成された入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちもちかめ
24
検索してちゃんと出てくるとは!こんな専門書なのに読者の多いのにもビックリ。いやこの本、すごいですわよ。外傷的育ちの本質は、暴力やネグレクトではない。共感され、正しくミラーリングされたメンタライゼーションがあるかないか。俗に言う愛着障害っての?(この本ではひと言も絶対に愛着障害と書かないので、喧嘩してる?笑)投影同一視と、100パーセント身代わり依存と、見捨てられ不安。と、怒りと。あー私は外傷的育ちなのだなあと思いました。全ては毒親やね。これから別にまた生きづらい人たちの処方箋は新しく出てくるだろうけど。2024/03/10
kana
14
過食に陥る心境や、親元を離れて発病する分離うつなど、知りたかったことを知ることができて満足。外傷的育ちの人の思考パターンなどの解説はとても分かりやすいので、当事者が読むと自己理解ができると思う。ただ、治療法については本当に専門家向けになっている。もう一度読み返してもっと理解したい。2017/04/30
naohumi
11
自分の心と相手気持ちを慮る事。 なぜそういった感情を抱いたのかを 深め、考える癖をつけたい。それは外傷的育ちの方の支援のみならず、対人関係を深めていく上でのヒントになりそうだ。実際、面接や相談を受けたとき、本の内容が頭に浮かぶかは疑問だが、意識して経験を重ねる事は大切だと思う。心に傷を負いながら大人になった、でも、そこから関わる人次第で、その人の人生は変わるんだと確信が持てた。2019/03/10
マーシー
7
魂がキマってる本。やばいねこれは。2023/03/16
ねこぽん
6
言葉づかいはやさしいですが、内容は高度だと感じました。そのなかでも、メンタライゼーションは自分自身でしたり、人にしてもらったりするものだ、ということは分かりました。2025/06/14