内容説明
「私は病気ではない!」と治療をこばむ統合失調症をもつ人に、どうすれば治療を受け入れてもらえるのか。その答えが新たなコミュニケーション技法LEAPである。LEAPとは、Listen(傾聴)、Empathy(共感)、Agree(一致)、Partnership(協力関係)の頭字語である。治療をこばむ人の話を傾聴し、共感を示し、同意し一致点を見つけ、協力関係をつくることで、治療を受け入れてもらえるようになる。本書は、LEAPの用い方を詳しく解説する。LEAPにより、治療を拒否する人も、必要な治療や援助を受け入れ、その人なりの人生の目標に向かって歩むことが可能になる。本書の初版は、2000年に米国で出版され、2004年に日本語訳が出版された(『私は病気ではない』星和書店刊)。本書は、初版の内容を大幅に充実させた10周年改訂版の翻訳である。重度の精神疾患をもった人への我が国における治療と支援の取り組みが充実し、再入院が減少し、ご本人やご家族の目標達成に役立つことを願って本書が翻訳出版された。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
つなぐ
3
病態失認は統合失調症の脳障害がもたらす症状の一つであって、病気を否認しているわけではない事が前提として強調されています。そのうえで患者が困っている事を助けようとしている人物だと認識してもらい、信頼関係を築いていく方法を具体例で示しています。傾聴や受容的態度は精神科領域で強調される技術ですが、具体例通してみると、そうした知識があっても保険関係者は病気だから薬を飲まなきゃいけないのは分かりますかと一方的に押し付けてしまいがちである事がよく分かります。患者との信頼関係に基づく強制でない治療への良いガイドです。2018/03/21
ぽねろす
1
病識がない人を薬物療法などの支援につなげる技法について解説されている。動機づけ面接をもとにして開発されているらしい。まずは相手に共感を示し、信頼関係を築き、共同して取り組めることを探っていくというのが大まかな流れ。LEAPの流れは、精神疾患に限らず、相手の動機づけが低いいろんな場面に応用できると思う。2017/05/19
わか
1
図書館の新刊コーナーにあり。 飛ばし読みしたけど購入したい一冊。2017/02/22
hideko
1
病態失認。当然だと考えると対応も変わる。理解して返す傾聴は様々な場面で必要なのかも。謝り・完璧で無いことを認め・意見募集を認め合うことも。2016/08/14
嘉江☆海★山♫
0
図書館本。購入したいです。2021/12/20
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