内容説明
キリスト教の思考を身に付けると、現実の世界はどのように見えるのか。欧米社会の根幹をなすキリスト教の世界観を、鬼才・佐藤優が神学の視点から説く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
45
神学の知識が必要な論文だと感じました。カトリックに若干厳しめな気がします。2022/01/20
Nobuko Hashimoto
28
学生が輪読ゼミで紹介するというので私も読んでみたが、進まなくて… 3日ほど苦しみながら読んだ。文体はやわらかく、同じ文がくどいほど何度も出てきて、難解というわけではない。実在した神学者の取った行動や、マルクス主義との関連、東欧現代史との関連のような現実味のある部分はスッと読めるのだが、キリスト教の大前提に納得できないので、頭と気持ちが受け付けないというか。自分はプロテスタントの学校に通って、キリスト教的精神には比較的親しみを持っていると思っていたが、信仰は持てないなと確認した。2020/01/22
非日常口
14
神学は我々と無関係ではない。何故なら近代システムはキリスト教の神の権利を人が手にしたと思い込んだときに出来上がったシステムだからだ。世界史の本では歴史の政治的な一出来事のように書かれても、その背後に動いた熱量はキリスト教内の思想の問題が要所で現れることが本書を読むとわかるので、歴史好きにも勧めたい。キリスト教の核は「イエスキリストが救世主である」という事である。終末論と進歩史観の差やプロテスタントが何故煉獄を認めないか、宗教と神学の違い、外部のある世界観など変な哲学書を読むより本書は論理を見せてくれる。2018/06/05
元よしだ
7
読了~ むずかしかったです マグクラス「キリスト教神学入門」 フロマートカ「人間への途上にある福音」 バルト「ローマ書講解」などの引用があり解説がわかりやすかったです。再読します。 そしてこの本を参考にして佐藤優さん「新・学問のすすめ」 読めそう~~2018/09/10
Happy Like a Honeybee
7
ユークリッド幾何で平行線は交わらない。リーマン幾何で平行線は交わる。 ユダヤ教とイスラームは神を媒体として交差するのか。 神と人間に境界線があるように、善と悪にも境界線がある。 バルト「ローマ書講解」を解説するなど、キリスト教思考の鋳型に触れられる一冊。 想像するには読書が必要だ2018/07/18
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