内容説明
圧倒的リアリティで描かれる深海の激闘!
メルヴィル『白鯨』へのオマージュ的SF海洋冒険小説
マリアナ諸島海域の深海で米海軍の攻撃型原潜が襲われた。
原潜自体に傷はないのに、中の乗組員が半数以上死亡。
米海軍は海底基地に調査員を派遣する。
日本では、アル中の鯨類学者・須藤は未知の巨大クジラの骨を発見するが、採集した骨は何者かによって盗まれ、採集場所の深海は荒らされてしまう。
失意の須藤に、米バイオ企業からグアムでの研究援助の手が差し伸べられた。
グアムに飛んだ須藤は、深海調査船のパイロット・秋道炎香と性格的に反発しあいながらも力をあわせ、クジラを追う。
米海軍は事件には未知のクジラがかかわっていることを突き止め、そのクジラの能力を研究するために、米兵器メーカーが中心となってヨーロッパ、カナダの石油会社、鉄鋼メーカーなどと組んで建設した西マリアナ海領の海底熱床探査基地で調査を始める。
さらには、クジラから取れる高価な龍涎香を狙う中東のテロ組織が須藤たちに近づく。
欲にまみれ、思惑が入り乱れる人間たちに、クジラの群れが反撃に出た。
深海の巨大生物ダイマッコウ対人間のかつてない死闘が繰り広げられる!
解説・加藤秀弘
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
61
未知の生物?未知の兵器?暗躍する秘密組織?軍の機密?多国籍軍事企業?とまぁ、盛りだくさん。それぞれ入り混じって、息もつかせぬ展開。でも、結局はタイトル通り。鯨の王なんです。650ページ、大作ですが読めてしまいます。ページ数も忘れるほど詰まりに詰まってます。2021/02/02
kinnov
22
深海は浪漫だ。地上なら10分程度歩けば到着する距離が、海の深さに変わるだけで人の住む世界から遠く離れたモノになる。何が存在するの未明の暗黒の世界を想像するだけでも身が震える。そんな世界を舞台に新種の巨大鯨と人間が対峙する物語が、退屈になるわけがない。潜水艦での謎の事故から始まり、深海の恐怖と浪漫、鯨に魅せられた人の有り様、巨大鯨と人の対決が、縦横無尽に絡み合って興奮のうちにクライマックスを迎える。光届かぬ暗黒の中、隊列を組む巨大鯨と最新鋭潜水艦が闘志を剥き出しに向き合う姿が、男の子心を擽らない訳がない。2017/12/07
さといも
13
面白かったぁ。巨大な未知の海洋生物。素敵だ!アメリカ海軍、鯨学者、テロ組織と登場人物が多いから把握するのが大変だったけどそれをへっちゃらにするくらい面白かった。登場人物の癖が強いとこも私の許せる範囲だったのも良かったのかな。また続編が出て欲しいなぁ。その時は是非、フィンクも登場させて欲しい。2017/01/07
yamakujira
12
鯨類学者の須藤が深海から採取した巨大クジラの骨が研究室から盗まれた。米軍の原潜が何者かに襲われた。海底探査基地のロレーヌクロスは秘かに何を行っているのか。アメリカ海軍、アメリカの採掘会社、須藤を雇った企業、それぞれの思惑が巨大クジラの命運を左右する。独自の進化を遂げた新種の巨大クジラなんて、ロマンがあって惹かれるけれど、低周波はともかくピンポイントの超音波攻撃で、とたんにB級映画の匂いに包まれてしまった。テロリストも余計だと思うけれど、先が気になって分厚い文庫本に没頭できた。 (★★★☆☆)2017/05/11
goro@一箱古本市5/5
9
人間なんて小さい生き物。地面にしがみついてる生き物。驕らず生きたいです。なめたらいかんぜよ(^^;2014/04/02
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