内容説明
羽田法律事務所で調査員として働く風町サエは、殺人罪で服役経験のあるシングルマザー。ある日、芸能界のフィクサーと呼ばれる小田崎が、羽田法律事務所を訪れた。小田崎は、アイドル候補生を店頭に立たせる安売りピザ店で大儲けをした男。店頭に立つアイドル候補生は、ファン投票の結果でメジャーグループに昇格できる仕組みで、自分が応援する候補生をメジャーにするため、ファンはピザを注文し投票券を獲得するのだ。このピザ店でアルバイトをしていたひとりの少女が自殺をし、両親が1億2千万円の賠償金を要求しているという。賠償金額を減額させたいという小田崎の依頼に調査を始めるサエだったが、次第にある人の過去にも迫ることになり――。
『笑う少年』を改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HERO-TAKA
21
単行本版である「笑う少年」を最初に読んだ際は、樋口さんの作品の中ではいまいちだと思ったのですが、文庫化されて改めて読んでみると、また違った印象を受けた。埼玉の奥地から伊豆の三島、長崎の五島列島まで、かつては産業で栄え、今は観光を除けば衰退を余儀なくされている地方都市の閑散とした様子が、繊細かつ大胆な筆致を通し、その空気感まで伝わってくる。柚木草平シリーズとはまた異なる特徴ある登場人物たちと絡み合う人生、主人公であるサエの竹を割ったような性格や息子への溺愛ぶりなどが、深刻な事件の清涼剤となってくれる。 2019/05/21
pen
17
何のタイミングか またまた樋口さん。でも「笑う少年」の改題だったか。 早々の既視感 調べてから買いなさいという教訓(笑) 2018/07/14
Nobuyuki Tsuji
11
主人公も魅力的だし、ストーリー展開も伏線が張り巡らされていて面白い。ついモデルになった現実のAKBおよびその総帥がイメージされてしまいましたがもちろん実話とは異なることもわかりつつ楽しめました。続編シリーズを期待したいです。2018/06/10
Kei.ma
10
素敵なタイトルは、今をときめくアイドルグループOKEの謎を追う物語に付けられたものであった。秘密を暴いたのは品川弁護士事務所の調査員風町サエ。ムショ帰りの元チーマーだけあって、不法侵入あり、キックあり、はたまた公職詐称すらありの調査方法。ハードボイルドだ!そんな中、不登校児だが、料理上手でサエを感涙させる一人息子聖也の存在は物語を和ませてくれた。大団円で明かされたOKE主催者の秘密とは、まさに思いもかけぬ「遠い国からきた少年」であった。2018/05/05
キューカンバー
9
アイドルとピザを結び付けた男の話。楽しく読了しました。2022/08/11
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