内容説明
実母の女優人生を愛惜を込めて描いた力作。
時は大正二年――当時まだ珍しかった聚楽館の養成所女優となるも、周囲からは色眼鏡で見られ、鳴かず飛ばずの日々が続いていた横田シナ(後の女優・三笠万里子)。
だが、作家・佐藤紅禄との運命的出会いによって、シナの運命は大きく舵を切っていく。
草創期の関西新劇界を舞台に、紅禄との恋愛や葛藤、修羅場の中を生き抜いたシナの激動の生涯を、実の娘である著者が愛情豊かに描いた感動作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソーダポップ
15
著者、佐藤愛子さんが生まれる以前の母親と父親佐藤紅録の物語。女優としての生き方を貫こうとした母親の横田シナ(後の女優三笠万里子)と紅録のまるで挑みかかるような夫婦関係を克明に、実の娘である著者が愛情豊かに描いた感動作。2020/11/30
芋煮うどん
4
血脈の助走的な作品だが、とにかく面白かった。確かな筆致で読みやすい。2018/12/27
佐藤ゅ
1
シナを主人公にした「血脈」か?と言うと大袈裟でしょうが、どうしてどうして、シナの親兄弟もそうだし、シナ自身も相当くせのある女性ですよね😅途中、あまりのわがままぶりに紅緑が気の毒になりました😢 でも後年は、良き妻になり、紅緑に尽くされました。最後まで、「万里さん」「先生」と呼びあって、微笑ましいですね🙂シナの死後、福士の奥さんの言葉「お幸せな方でしたねぇ。あんなに先生に愛されたんですもの……幸せな方よ……」に、大きくうなずきました😌2022/12/14
ままりん
1
佐藤愛子さんのお母さんのお話 2018/08/04