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内容説明
安定した治世が続くと、男性の女性化が進む。これは、文化人類学や比較文化論の中で繰り返し論じられてきた観点である。大学の学生相談室に勤務する臨床心理士の著者は、特に10代後半から20代の青年男子たちが服装、髪型、身につける装飾類、そして眉や肌の手入れまで、女性顔負けに装う現象に注目する。彼らの深層心理を見ていくことで、日本の社会・文化の未来を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちいちゃん
6
エビデンスは一切なく、深層心理のお話。もう少し内容をイメージできるタイトルなら読み方も変わったかもしれない。2016/04/26
NORI
5
薄っぺらな好奇心で手にとったのですが、学術書とまではいかないまでも、とんでもなくマジメな本でした。文化人類学や比較文化論的な背景から紐解き、心理学的なアプローチで深層心理へと掘り下げていきます。正確には違うけどあえて簡単に書くよ的な前置きがしつこい程出てくるのですが、それでもかなり難しかったです。欧米化が急速に進んだ日本が、表面的には父性社会に見えるもその本質は母性社会であり、現代日本人に起きているいくつかの現象はそのギャップが表出したものだという考察は大変興味深いです。眉の話はほとんど出てきません(笑)2013/06/28
さとみ
3
人は誰でもきっと人生のどこかで心の深いしじまから浮上してくる魂の声とでも言うべき呼び声に気づいてしまう。その声を無視することも可能であるが無視し続けると少しずつ人生に精彩を欠いてゆく。だからと一方でその声に応えることは、往往にして今まで自分を守っていた安定を捨て去ることにもなりかねない。それはこれから世に出ていく今時のお洒落男子大生とて免れない人生の選択でもある。彼らの揺れる内なる自己と綺麗に整えた眉との間にある興味深い関連を日本独特の社会構造や文化的背景を織り交ぜて読み解いていく著者の筆力に引込まれた。2019/06/12
ybhkr
3
タイトルと中身が不一致。論点のズレ方もすごい。知識をつめこみすぎて散漫な雑学エッセイみたいになっている。結局いまどき男子のまゆげについてはほとんど触れられていない。サブタイトルもないし、これは新書としてどうかと思う。ブログでやりなはれ、もしくはもうちょっと焦点を絞ってやりなはれ、といったところ。文献も不十分で若者男子の深層心理にも特にせまってない。著者はなにがやりたいのか全く伝わらない。これを一冊の本としてまとめこのタイトルをつけたことの意味を私の拙い読解力では理解できませんでした。2015/03/29
妃希ゆん
3
『型』という日本的な文化のところが面白かった。守破離ですね。2012/09/09