角川文庫<br> 明日、君が花と散っても

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角川文庫
明日、君が花と散っても

  • 著者名:柳瀬みちる【著者】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • KADOKAWA(2018/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041068816

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内容説明

「目の前で、ヒトが散っていく、悪夢のごとき謎の病。僕たちはそれを、《死花症候群》と呼んだ」

〈あの戦争〉の末期にばらまかれた生物兵器(ウイルス)のせいで、
ほとんどの人類が死に絶えた世界。
幼い頃、〈ホジョウ〉と呼ばれる集落で拾われ育てられた少年、マサキは、
皆と協力し、自給自足の生活を送っている。
不自由も多いが、気のいい仲間たちと、片想いの少女カエデのお陰で、それなりに幸せだと思っていた。
目の前で、仲間が「散る」までは。

手の先、足の先から葉が生え始め、やがて花となり散ってしまう謎の奇病、〈死花症候群〉。
なすすべもなく散る仲間たちを救うため、マサキは「この世界」の調査を始める。
〈ホジョウ〉とは。〈死花症候群〉とは。そして〈マサキ〉自身の謎とは。
しかし愛するカエデが病に冒されていると知り……。

「世界の終わり」に、あなたは誰を愛しますか?
知らぬ間に涙溢れる、青春純愛ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

33
戦争末期にばらまかれたウイルスのせいで、ほとんどの人類が死に絶えた世界。とある集落に拾われ育てられた少年・マサキが「死花症候群」により散ってゆく大切な仲間たちを救うため「この世界」の調査を始める物語。どこか違和感を感じる気のいい仲間たちとの集落での自給自足生活と、幼馴染で大切な少女・カエデの存在。集落の人々が少しずつ減ってゆく終わりの予感に何とか抗おうとするマサキ。この世界の真実と大切な人が失われてゆく喪失感には胸が締め付けられましたが、それでも最後まで向き合い続けた二人の結末は儚くも美しいと思えました。2018/06/12

アズマ

27
こういう壊れかけた社会の世界観がすごく好きです。だんだん真実が明らかになっていって、最後の方は意外な展開だけど2人の関係性が好きです。表紙もきれいなので今度買いたいです。2020/02/10

優愛

24
手足の先から葉が生え、全身が花と散る奇病。人々はそれを【死花症候群】と呼んだ。散りたく、ないよ。"幸せ"だと感じる心さえ 私は貴方に教わったのです。例えば君が、私と同じ種類ではなかったとしても。根を下ろした死花に、冒されて、いるのだとしても。2018/07/01

アカミネ

15
語り方に緩急が感じないので日常の生活も緊張する場面も淡々と進んで少し味気ない、主人公の心理もまだ幼いせいか考えが単純でお調子者ぽい。ヒントも多い為中盤で真相に辿り着き、後半は見守るだけの気持ちで読み続け、最後の最後に少し希望が現れたけど、、正直、本人の意思で立ち上がって欲しかった。世界観や設定の発想は惹かれましたが、マサキは甘ちゃん過ぎて好きにはなれなかったですね〜2020/04/21

みぃな

11
なぜか「猿の惑星」思い出しちゃった。花びらが切なかったり、恐怖を煽る。死がハラハラと訪れる。大事な人が花びらとなって海に漂うさまは、美しくも儚げ。夢であってほしい世界。2018/08/04

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