内容説明
アルバイトスタッフリーダーの田中を正社員にしたい。過去2回の打診を、田中は丁重に断ってきた。彼の仕事ぶりは申し分なく、アルバイトのままだと、よそに引き抜かれてしまうかもしれない。何度も断るのは、何か事情があるのか。他のスタッフの意見も聞いてみようか。まずは誰に聞いてみるかな……。(「夜の鶴」) 7つの“ことば”から生まれた奇妙な物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mint-s
61
短編集7話。気持ち悪い描写、可哀想過ぎる主人公、不穏な空気....。私の苦手な感じなのに描写が上手いからか読むのをやめられない奇妙な体験をしてしまったよう。それにしても「報いの一矢」の石井くん、占いを信じなかっただけなのにその末路は悲惨過ぎて言葉もない。2021/01/22
ココ(coco)
38
☆☆☆★乾ルカさん11冊目です。ホラ-有り、感動作有りのバラエティーに富んだ短編集でした。第1話【虫が好かない】では、いきなりタイトルどおりのグロイ虫のシ-ンの連続で、ずっとこんな感じかなと思いましたが、【夜の鶴】や【黒い瞳の内】は、打って変わって爽やかな感動が味わえた。この作家さんは、やめられないです。2018/03/17
そら
37
ホラー系短編集。面白かったです!ストーリーはよくありがちな話だったけど、心理描写や会話などが細やかで、引き込まれました。犬の話はカットに呼ばれる目的が中盤で分かっちゃった😁。乾さんの本は3冊目だけど、結構好みかも。他の本も読んでいきます。2022/05/12
タルシル📖ヨムノスキー
28
この短編集を読みながら、乾ルカさんという作家さんは本当に多才だなぁと。前半の3編〝虫が好かない〟〝目に入れても〟〝報いの一矢〟は何というか、初期の「世にも奇妙な物語」的な感じでしょうか。第3話までだとホラー系短編集の色合いが強いですが、4話目の〝夜の鶴〟6話目の〝黒い瞳の内〟はグッとくるいい話。5話目の〝只より高いもの〟は、ちょっとその方面には明るくないのでなかなか理解できず二度読みしてしまいました。…で最終話の〝岡目八目〟でそれまで登場したエピソードや人物がちらほら。結局あの骨は誰のものなんだろうか?2024/01/15
onasu
12
乾ルカさんが何系(どんな作風)の作家なのかと、意識してはこなかったが、解説の朱川湊人さんによると、ホラー系もあるそうで、こちらでも一編目はそれ系なんだけど、自分としては三編目と共に洗脳系としたい。 二編目も心地いい作品ではなく、前半は正直失敗したかと思ったが、正社員への登用を断り続ける男の四編目、頻繁に鏡を見る女の六編目(この夫婦はいいな)は快作で、七編目も前編の続きで且つ趣向が凝らされていておもしろい。 読み心地としては好悪ある七編(景)だが、どの作品も心に残りそうで、その意味では佳作集としたい。2021/10/05
-
- 電子書籍
- あなたは運命の人じゃない【電子単行本版…
-
- 電子書籍
- 極妻デイズ ~極道三兄弟にせまられてま…
-
- 電子書籍
- [音声DL付き]CNN ENGLISH…
-
- 電子書籍
- いぬやしき(7)【電子限定おまけ付き】